ウイングアーク テクノロジーズを中核とする1stホールディングスは4月16日、米Salesforce.comとの資本業務提携を発表した。Salesforceを割当先として自己株式を処分する。処分する株式数は8万6100株、処分価額は1株569円、1stホールディングスは4899万900円を調達する。
業務提携では、ウイングアークが開発するデータ可視化ツール「MotionBoard」をSalesforceのPaaS「Force.com」上で利用できる「MotionBoard for Salesforce」を1stグループのバリオセキュア・ネットワークスが提供する。
MotionBoard for Salesforceは、SaaS型の顧客情報管理システム(CRM)「Salesforce CRM」の顧客情報や問い合わせ情報などのさまざまな情報をMotionBoardで可視化して、情報活用を実現するためのさまざまな分析機能を提供できるという。社内マイクロブログツール「Salesforce Chatter」ともシームレスに連携する。MotionBoard for Salesforceで出した分析結果を、Chatter経由で共有することも可能だ。
両社は、ネットワークを介してクラウド上にあるアプリケーションとデータの統合も進めていく。バリオセキュアが提供しているセキュリティアプライアンス「VSR」を利用することで、Salesforceが提供するサービスをはじめとするクラウド環境と企業内の環境の違いを意識することなく、一元的に情報を活用できるようになるという。
Salesforceが提供するソーシャルメディアモニタリングサービス「Radian6」と、MotionBoardを初めとする1stのビジネスインテリジェンス(BI)ツールを連携させて、消費者の嗜好や動向を分析できるソリューションも開発していく。Radian6はSalesforceが2011年に買収。TwitterやFacebookなどのソーシャルメディアにアクセスして、情報をリアルタイムに収集、評価、分析できるという。