「旧来の競合モデルに則って競争し続けるのは非常に危険だと考えている。たとえば、Amazon、Apple、Facebook、Googleのような企業を、きちんと注視していく必要がある」(Wasson氏)
この認識は、一昔前であれば突拍子もない発言と受け止められたかもしれない。しかし現在、CMOという役職に就いている人物の認識としては、至極まっとうな発言だといえよう。「顧客がどこにいこうとしているのか」、そしてAppleやFacebookがコンシューマーの人気を集めていることを踏まえれば、尚のことだ。
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「先日、あるイベントでGartnerのリーダーが『ITの世界では今“リバースメンタリング”が起こっている』と発言していた。これは、大企業のトップが若い人材の考えを聞こう、という動きだ。従来はリーダーが若い新入社員を指導していたが、今ではそれが逆転し、若い人たちがいかにエスタブリッシュメントの行動を変えられるかということだ。大きな世代上の変化が起きている」(Wasson氏)
Wasson氏は、若年層がもたらす企業や仕事への文化、そしてソーシャルメディアなどのテクノロジーの変化を理解しなければならないとして、ソーシャルコラボレーションサービスを手がけるPodio買収の背景を説明した。
「Podioのような(企業の歴史も、社員の年齢も)若い企業を買収することで、我々の企業文化に若さをどんどん取り入れていく。若い人たちの意見を聞くことで、時代の声、時代の要請に応えているのかを日々問い続けたい。そうやって新しいマーケットを開拓していくのだ」(Wasson氏)
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