中堅中小企業でのSMDの利用が進むとしたが、「企業におけるBYODに関しては、3割の企業がスマートフォンで実施、2割の企業がタブレットで実施しているものの、そのうち3割の企業が黙認した形で導入している“シャドーIT”となっている。このままではセキュリティリスクが発生し、2013年はセキュリティ関連での大きな問題が顕在化する可能性がある」と予測。加えて情報セキュリティ製品市場が2016年まで前年比3~4%増となること、特にモバイルセキュリティ市場は23%増となることを予測した。
クラウド分野では、金融業界でのパブリッククラウドの利用が拡大すること、新規設計のクラウドネイティブ型のシステム導入が促進される一方、ホステッドプライベートクラウドの主導権争いの激化、ビッグデータをコアとして業種特化型ソリューションの増加などを予測。仮想化、統合化、コスト削減、負荷削減、性能最適化を実現するコンバージドシステムの競合が激化するほか、エンタープライズソーシャルソフトウェアの活用が促進されることなどを示した。
同社は、「2013年 世界IT市場の主要10項目:IDC Predictions 2013」を発表しており、同予測による主要10項目は以下の通りとなった。
- 世界IT支出は、第3のプラットフォームと新興国市場がけん引、前年比5.7%増、2.1兆ドル超に
- 新興国のIT支出は、前年比8.8%増、7300億ドル
- スマートフォンとタブレットを合わせたIT支出額は、世界IT支出増加分の57%を占める
- ミニタブレットが市場の急成長を主導、タブレット出荷台数の60%を占める
- モバイルソフトウェアにとっては勝敗を決する年に
- SaaS技術の買収合戦が過熱
- 業種特化型PaaS(Industry as a Service)が台頭
- 事業部門トップ(LOB Executives)の役割が増加
- 第3のITプラットフォームデータセンターによる市場破壊
- ビッグデータへの投資はさらに拡大