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松岡功の「今週の明言」

サイボウズ社長が語るソーシャル対策

松岡功

2013-03-01 12:00

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、サイボウズの青野慶久 代表取締役社長と、日本IBMのVivek Mahajan 専務執行役員の発言を紹介する。

「企業向けのソーシャルツールは、グループウェアに取り込まれて消滅していくだろう」
(サイボウズ 青野慶久 代表取締役社長)

 サイボウズが2月14日、今後の事業戦略について記者説明会を開いた。青野氏の冒頭の発言は、その会見でグループウェア大手として企業向けのソーシャルツールに対する見方を語ったものである。

 FacebookやTwitterの普及をきっかけに、このところ企業向けのソーシャルツールが注目を集めている。グループウェアとソーシャルツールにはさまざまな違いがあるが、ともに情報共有ツールとしての要素が大きいのは確かだ。

 グループウェアのクラウド化が進む中で、果たしてどちらが企業における情報共有ツールの主軸になっていくのか。あるいは両分野が融合する方向に進むのか。こうした疑問に対し、青野氏は今回の会見で同社の見解と取り組みを明らかにした。


青野慶久氏

 それによると、「ソーシャルはチームワークの1つの要素と位置付けて取り組んでいく」ことを基本方針とし、既存のグループウェアにソーシャルの要素を取り込む一方で「専用のソーシャルツールは作らない」ことを明言した。

 ソーシャルの要素とは具体的にどんなものなのか。青野氏によると、「個人が自由に発信できる」「組織を越えてフラットにつながる」「やり取りが他の人にも見える」などを可能にすることだという。

 では、そうしたソーシャルな要素をどう取り込むのか。「機能的には既存のグループウェアにも装備されているので、ユーザーインターフェースに改良を加えれば対応できるようになる」というのが同社の見解だ。

 一方で、青野氏は企業向けのソーシャルツールそのものの問題点として「企業は現状でも基幹系や情報系などのシステムが併存し、データが分断されて苦労している。そこに新しくソーシャルツールが加わっても、データの分断を助長するだけだ」とも指摘した。

 ただ、昨今の企業向けソーシャルツールに対する注目度の高さからすると、グループウェア市場をかなり侵食しそうな気もする。数年経てば、サイボウズのような取り組みとは逆に、グループウェア機能を備えたソーシャルツールが、企業における情報共有ツールの主軸になるのではないか。そんな見方もできるのでは、と青野氏に会見の質疑応答でストレートにぶつけてみたところ、こんな答えが返ってきた。

 「グループウェアは情報共有基盤としてすでに企業に定着しており、そこにソーシャルな要素が加わっていくのが自然な流れだ。グループウェア市場が侵食されることはない」

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