ちなみに纐纈氏は、NECでUNIXサーバのOS開発や事業提携、製品計画に従事した後、サン・マイクロシステムズでプロダクトマーケティング本部長を歴任。前職のアクセンチュアでは、インフラストラクチャコンサルティング担当パートナーを務めた。レッドハットには2007年2月に移籍。豊富な経験とともにオープンソースに造詣の深いキーパーソンの手腕にも注目したい。
「今後の戦略のキーワードは“Protect&Perform”。セキュリティとパフォーマンスを両立させた事業展開を図りたい」
(アカマイ・テクノロジーズ 徳永信二 職務執行者社長)
アカマイ・テクノロジーズ 職務執行者社長 徳永信二氏
アカマイ・テクノロジーズが3月13日、今後の事業戦略について記者説明会を開いた。徳永氏の冒頭の発言は、その会見でまさしく同社の戦略のキーワードを語ったものである。
同社の親会社である米Akamai Technologiesは、世界81カ国に展開するサーバ群によって構成される独自のネットワーク「Akamai Intelligent Platform」を通じて、オンライン上のコンテンツやアプリケーションの配信を高速に行うサービスを提供。世界中で4000社、日本でも350社を超える顧客ベースを持つ。
もともとコンテンツ配信を中心とした高速サービスで「パフォーマンス」を売りにしてきたイメージが強い同社だが、今後の戦略としては“Protect&Perform”とのキーワードを掲げたように、「セキュリティ」をこれまで以上に重視する姿勢を鮮明にしたのがミソだ。
徳永氏はこの点について、「パフォーマンス向上のためにセキュリティを犠牲にしない。一方で、セキュリティ向上のためにパフォーマンスを犠牲にしない。常にこれらを両立させることを徹底して推進していく」と強調した。
会見で説明があったProtect&Perform戦略に基づく具体的な製品・サービスの展開や日本での業種別営業展開などについては、すにで報道されているので関連記事をご覧いただくとして、ここでは2012年4月にアカマイの社長に就任した徳永氏が語った自身のミッションにまつわる発言を紹介しておきたい。
「これからとくに強化していきたいのは、パートナーとの連携。そのために社長就任以来、さまざまな角度から私なりに分析し、強化策を考えてきた。それをこれから実践していきたい」
これまで、ボーランドジャパンやノベルの社長を務めてきた経歴を持つ徳永氏が、新天地のアカマイでどのような経営手腕を発揮するか、注目しておきたい。
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