ベトナムでビジネスをする

ベトナムへの進出「カモがネギ背負って」……にならないために

古川浩規(インフォクラスター)

2013-07-30 07:30

現地法人設立の最初の手続き「投資証明書」

 前回は、ベトナムとの業務提携を始める際の、一つのやり方について紹介しました。これ以外にも、「オフショア開発.com」といったサイトを活用して、ベトナムでの業務の足掛かりを調べる方法もあります。このサイトでは、無料でオフショア開発一括見積や資料請求ができるので、いろいろと試してみてはいかがでしょうか。

 さて今回は、ベトナム進出に際しての注意点について、紹介していきます。

 「試しに始めてみたオフショアが思いのほか好調だった」「社内方針で中国拠点を縮小し、ベトナム拠点を立ち上げることになった」といった場合、ベトナムへの本格的な進出準備を行うことになります。

 報道や投資セミナーが日本で盛んである通り、日本企業のベトナムへの進出は非常に活発になっています。実際、ハノイ、ダナン、ホーチミンの各市にある日本人商工会は、いずれも加盟団体数が大きく増えています。

 また、ベトナム政府はIT産業を奨励投資分野に指定しており、IT企業に対して投資優遇を準備していることも、追い風と言えるでしょう。多くの読者の皆様に関連すると思われる「ソフトウェア、プログラムの開発」「ソフトウェアサービスの提供」は、最上位の「投資特別優遇分野」に指定されており、税金などの優遇措置が受けられます。

 外国人投資家がベトナムで会社を設立する際の最初の手続きとなるのが、「投資証明書の取得」です。投資証明書は、設立後の多くの手続きで必要とされる大切な書類であるため、現地の法律事務所や進出支援コンサルタントを頼ることが多いようですが、個人的には、あまりにも頼り過ぎているという印象を持っています。

 前回にも記載しましたが、「分からないから専門家に任せる」ことで一安心とするのではなく、「可能な限り自分で情報収集して事に当たる」ことが重要です。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  2. セキュリティ

    マンガでわかる脆弱性“診断”と脆弱性“管理”の違い--セキュリティ体制の強化に脆弱性管理ツールの活用

  3. セキュリティ

    クラウドセキュリティ管理導入による投資収益率(ROI)は264%--米フォレスター調査レポート

  4. セキュリティ

    ISMSとPマークは何が違うのか--第三者認証取得を目指す企業が最初に理解すべきこと

  5. セキュリティ

    情報セキュリティに対する懸念を解消、「ISMS認証」取得の検討から審査当日までのTo Doリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]