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マイクロソフト新CEO就任その2--MS向けの仕事を倍以上に増やすゲイツ氏の狙い - (page 2)

三国大洋

2014-02-12 18:25

意外な人物からの評価#2 ジョン・グラバーの指摘

 Darling FireballのJohn Gruberといえば、「Apple Fanboy」の代表的論客とされる人物。そのGruberが、MicrosoftのCEO交代を前向きに評価する内容の記事を書いている。「時代や状況が変わっていることをなかなか受け入れようとしなかったBallmer」が退いたことを評価する内容、といったほうがより正確かもしれない。この記事には「オリジナルiPhoneの登場時に笑いとばしたBallmerと違い、Gatesは30年前に初代Macが出てきたとき、対応ソフトウェアを書いただけでなく、Macの仕組みを隅々まで知りたがった」などという記述もある。

 Gruberは「Nadellaが率いてきたサーバ(&ツール)部門は、Microsoftの中でも、iOSやAndroidが登場した後のテクノロジ業界向けに作られている部分と思われる。つまり、過去にしがみつくのではなく、未来に向けて進む部門と言える」という見方を示している。またこの部分の前には、「Windows Azureの“どんなものでもサポートする”という方針は、Microsoftにとって最も良い方向性」という知人の言葉も引用されている。

 そうしてまた、 Bill Gatesが会社立ち上げ後間もない時期に思い描いた「すべてのデスク、すべての家庭に(Microsoftのソフトウェアで動く)コンピュータを」(“A computer on every desk and in every home.” )という有名な目標に代わる新しい目標をNadellaは見つけ出す必要があるとした上で、自分だったら「Microsoftのサービスを経由して、ネットワークに接続された世界中のすべてのデバイスの間をデータが行き来する(状態)」("Microsoft services, sending data to and from every networked device in the world")にする、と書いている。

 さらに、それではどうも分かりにくいと思ったのか「これまでの目標が“すべてのデバイス上で(Microsoftのソフトウェアが)動いている状態”だったとしたら、これから目指すべきは“すべてのデバイスと話ができる=データをやりとりできる”状態」("The next ubiquity isn’t running on every device, it’s talking to every device.")と付け加えている。

 CNET News.comのCharles Cooperが指摘しているように、Satya Nadellaはまだ戦略などについての具体的なことは何も口にしていない。自己紹介代わりのインタビューでも、「devices and services」「mobile-first, cloud-first」「internet of things」「industrial internet」「cross platform」「people-centric IT」といった言葉を口にしただけ。あるいは「いろんな立場の人から話を聞いてたくさん学ぶこと」("There's a lot to learn")、「他にはできないことをすること」といったフレーズが聞き取れるばかりで、特に新鮮さを感じさせるものはない。

 ただ、上記のGruberの考えを念頭において聞き直すと、"bridge"(橋を架ける、つなげる)という言葉が何度か使われていることに気づく。また、Gatesもビデオの中で「いろいろな種類のデバイスとつながるクラウド(プラットフォーム)」などと口にしている。

 これを単に「クラウド(事業の)への比重が高まる」とか「Microsoft製品同士の相互乗り入れが進む」といった風にとらえることも可能かもしれない。もうすこし飛躍して「クロスプラットホーム化を進める流れの中で、早晩iPad用のOffice ネイティブアプリがリリースされてもおかしくない」などと推測することもできるかもしれない。あるいはその先にもっと別の何かがあるのかもしれない。

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