これまでの連載の中でデータ分析における注意点や可視化方法などを説明してきました。いよいよ心構えはできたということで、実際のデータを分析していきましょう、と言いたいところですが、まずはデータを分析する環境を整える必要があります。そこで、今回は近年非常によく活用されるようになったオープンソースのツール「R」の使い方を解説していきます。
Rをダウンロードする
まずはこちらからご自身のPC環境にあったRをダウンロードしましょう。Rはフリーのソフトウェアなので、特に費用はかかりません。原稿執筆時点(4月)では3.1.0が最新のバージョンになっています。その際、CRANのミラーサイトの選択をする必要があります。日本ではミラーサイトが複数あり、Hyogo、Tokyo、Tsukubaがありますが、お好みのものを設定してよいでしょう。インストールが完了し、Rを起動すると下記のような画面が立ち上がります。
これがRのコンソール画面です。この画面で操作します。これで準備は完了です。
Rで何ができるのか
普段、Excelのようなツールを用いて分析している方には、このコンソール画面に慣れないと感じられる方も多いでしょう。まずは、Rでどのようなことができるのか概観しましょう。画面にdemo(graphics)と打ち込んで、Enterキーを押すと、Rでの分析結果のデモを見ることができます。
また、直接Rのコマンドを打って実行してもかまいませんが、書いている途中で誤って実行してしまったりすることもあるので、「ファイル>新しいスクリプト」より、エディタを立ち上げて、そちらにコードを書きながら実行していく方法をオススメします。
Rを終了させたい場合は、quit()コマンドまたは「ファイル>終了」を選択してください。
また、最近では「R studio」という統合環境のツールも普及しており、こちらを利用する方も増えています。