坂村氏はまた「TRONは、今年で30年目を迎える組込市場では6割のシェアを持つ。TRONは独立した端末に搭載したが、ucodeはネットワーク時代での新たな組み込みへの取り組みとしたい。TRONと同様に、たくさんの人に使ってもらうことが大切であり、今後の広がりという意味では、まずはマイクロソフトに使ってもらうことには大変喜んでいる。いろいろな人がいろいろできることが大切。今回の提携をベースにした形でのサービスは、今後、矢継ぎ早に提供されることになるだろう」と語った。
ケンカしてないから和解もない
坂村氏は、「TRONはマイクロソフトとケンカしているわけではない。10年前のTRONとWindows CEとの連携で“和解”と書かれたが、ケンカしていないのだから和解はない」と過去を振り返った。
「TRONも30周年を迎え、われわれも成熟したし、マイクロソフトも成熟した。確かに、TRONとWindows CEの連携はうまくいかなかったが、TRONとWindowsをHyper-Vで活用するという用途は多い。一度うまく行かなかったから、マイクロソフトとの提携をやめるのではなく、今回、改めて提携したように、生きている限り、何かしらやることになるだろう」(坂村氏)
加治佐氏は、「当時は、Windows CEとTRONの技術の両方を知っている人がどれぐらいいるのかという点で課題があった。だが、今回は環境が大きく異なり、さまざまなことが重なりあって、こうした提携が生まれている。今度はうまく行くだろう」と期待を語った。
提携内容
Azure上でuIDやucodeを稼働させる