#7:「スタートメニュー」を使用する
Linuxデスクトップはさまざまなやり方で「スタートメニュー」を搭載している。一部のデスクトップ(例えばKDE)は、画面の左下隅に標準型のスタートメニューを展開するボタンを備えた従来の形式を採用している。また、Unityなどのデスクトップは、スタートメニューや検索ツール、パネルを兼用するコンボツールを用意している。さらに、「Enlightenment」などのデスクトップは、デスクトップ上のどこからでも(マウスの左ボタンを1回クリックするだけで)スタートメニューを呼び出せるようになっている。ここで重要なのは、そしてLinuxデスクトップのエクスペリエンスを最高にするうえで必要となるのは、自らのニーズに合ったスタートメニューを選択するということだ。従来の形式を好み、変化を好まないのであれば、KDEのようなデスクトップが合っているのかもしれない。
#8:Windowsを基準にして考えないようにする
Windowsの用語や機能が頭から離れないLinuxユーザーも数多くいる。Windowsがあるやり方で何かを実現しているからといって、それが最も効率の良い方法であるとは限らない。Linuxの能力を引き出すのであれば、Windowsを基準にして考えないようにするのがよいだろう。Linux上でCドライブを検索しようとしても、見つからないはずだ。とは言うものの、コンピューティングの方法を最初から学び直さなければならないというわけではない。ただ、ファイルがどこに保存されるのかについては、少なくとも理解しておくべきだろう。(Linuxに詳しい人から見れば正確ではないが)簡単に解説すると、Cドライブではなく「ホーム」という場所を頭に思い描いてほしい。文書ファイルや、ダウンロードしたファイル、画像ファイル、楽曲ファイル、動画ファイルはすべて「ホーム」内にある。ユーザーフレンドリーなフォルダ構成という点から見た場合、知っておくべきことはこれだけなのである。
#9:ファイルマネージャの使用方法を学ぶ
WindowsやMacから移行してきたほとんどの人々は、ファイルマネージャがどれだけパワフルなのか十分に理解していない。Linuxユーザーはこれを理解している。なぜだろうか?Linuxユーザーは長年にわたって、ファイルマネージャの驚くべき能力と機能を使い続けてきているためだ。筆者のお気に入りである「Nautilus」ファイルマネージャを例にとってみると、ファイルやフォルダを右クリックするだけで、コピーや移動のメニューが表示される。そして、メニューから行いたい操作を指定し、ファイルやフォルダのコピー/移動先ディレクトリを選択すればよい。ファイルをコピーする際に、そのファイルのあるフォルダをオープンし、コピー先のフォルダをオープンした後で、ファイルをドラッグ&ドロップしなくても済むというわけだ。Linuxのファイルマネージャは、右クリックで表示されるさまざまなコンテキストメニューを提供しており、ファイルマネージャによっては、さらに多くの機能を追加できる数多くのプラグインを提供している。