「エンタープライズ級のクラウドインフラはMSのみ」
「エンタープライズ級のクラウドインフラを提供しているのはAzureだけ。データセンターのバックプレーンを複雑な仕様に作り込める企業も多くない」とNadella氏は強調する。
Nadella氏就任後は経営スピードが目に見えて上がったと多くの関係者が口をそろえる。「やせていてかっこいい」との評判で、同氏に感化されてジョギングを始めた社員も多いそうだ
プライベートクラウドやハイブリッドクラウドのシステムを構築するときに、仮想マシンを使いこなしてディザスタリカバリを柔軟に組めることや、サイバー攻撃対策に余裕を持ったシステム対応ができる点、ビッグデータのプラットフォームを持っていることは、エコシステムでパートナーを引っ張る上での大きな利点になるという。
ここで鍵になるのは、データによる知見を生かせるようにすることだとする。Exchange、SharePoint、OneNote、Dynamicsなどさまざまなアプリケーションを使って、ソリューションを作れることを強調した。
ここで、具体的な取り組みとして、「Machine Learning(機械学習)」による、IoT(Internet of Things)関連のデモを紹介した。
エレベーターを運用するある企業は、他国にあるものを含めて110万台のエレベーターを管理している。ドアの開閉頻度などを含めて、各エレベータについているセンサから送られくる膨大な情報をリアルタイムに分析。機械学習の仕組みで過去データなどと比較した上で、故障の予知情報などを提示する。
分析の結果、エレベーターを管理するダッシュボードには「いつもより3日間早くメンテナンスを実施した方がいい」などのアラートが飛ぶ。
「事後ではなく、事前に教えてくれる。どんなアプリケーションが望ましいか、これを見れば分かるだろう」(Nadella氏)
エレベーターの故障を予知できる