
EAI 680 Scientific Computing System--ドイツ、シュヴァルバッハのAnalogrechnermuseum(アナログコンピュータ博物館)所蔵
ほとんどの近代的なコンピューティング技術は0と1で構成される2進数に基づいているが、昔はそうした原理に基づいていないコンピュータもあった。
現実世界の現象は2値状態に縛られていない。例えば、液体の流れや風の強さはすべて、連続的な事象となっている。アナログコンピュータは、現実世界のこういった微妙な状態をモデル化するために、機械的な動きや電流の流れを利用するというものだ。
アナログコンピュータは、その歴史をひも解けばギリシャローマ時代にまで遡れ、アンティキティラ島の機械にまでたどり着くものの、そのような計算処理が電子的なスイッチに基づくデジタルコンピュータによって十分な速度で模倣できるようになるまでは、20世紀に入っても製造されていた。
ドイツ、シュヴァルバッハのAnalogrechnermuseumは、英国放送協会(BBC)が作成したテーブルトップ型マシンから、この写真の「EAI 680 Scientific Computing System」に至るまでのさまざまなアナログコンピュータを収集し、復元している。
提供:Dr. Bernd Ulmann