Salesforce.comがリアルタイムのデータ統合ツール「Salesforce1 Lightning Connect」を発表した。レガシーシステムにあるデータにアクセスし、接続する「最速、簡単」な方法としている。
Lightning Connectのサブスクリプション価格は月額4000ドルから。データ統合サービスを提供することで、Salesforceはエンタープライズ顧客の獲得を目指す。中でも、これまでレガシーシステムをSalesforceのエコシステムに移すのに苦労していた顧客をターゲットとする。
サイロ型の古いレガシーシステムを利用してきた企業は、Salesforceのクラウドにデータを移行することができなかった。Lightning Connectでは統合技術を提供する多数のベンダーがアダプタを構築しており、これを利用することで統合の可能性が一気に広がる。ベンダーには、Informatica、Jitterbit、MuleSoft、Progress Software、SnapLogic、 SoftwareAGなどが参加している。企業はオンプレミスのアプリケーションとデータベースからデータを取り出し、Salesforceのエコシステム内で閲覧できる。
Salesforceはまた、Lightning Connectとの統合にあたってコードを書く必要は一切なく、統合作業が高速に行える点も強調している。ここでは、オープンなデータ伝送プロトコルである「OData」を用いており、数カ月かかっていたデータ伝送時間は数分単位まで縮められるという。プロセスはリアルタイムで処理されるため、データは複製や保存ではなくストリームされる。そのため、古いデータがシステムに蓄積されることはないという。
Salesforceは、PaaSによるアプリ開発クラウドの「Heroku」についても、新機能「Heroku External Objects」を発表した。企業はこれを利用して、Herokuの顧客向けアプリとForce.comの従業員向けアプリの間のデータを同期できるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。