SAS Institute Japanは、2015年度のビジネス戦略を発表した。製品やサービスとしては、デジタルマーケティングの基盤となる「Customer Decision Hub」、不正検知ソリューション、Hadoop対応のソフトウェア「SAS on Hadoop」を提供する。
さらに、2014年も注力分野としていたクラウド上で企業の経営に必要なデータを分析、可視化する“クラウドアナリティクス”の推進、アナリティクスを担う人材育成につながる大学と連携する取り組みである「SAS Analytics U」の日本での推進などを注力事業として挙げている。
SAS Institute Japan株式会社 執行役員 マーケティング本部 ビジネス推進本部 本部長 北川裕康氏
SAS Institute Japan 執行役員マーケティング本部兼ビジネス推進本部 本部長の北川裕康氏は、「2014年度の日本法人は、売り上げ規模の大きな国の中では、最もパフォーマンスの高い国に位置づけられた。今年度は新製品投入、2014年からの注力項目でありながら他のものに比べ思ったほど成果が出なかったクラウドへの注力、大きな問題となっている人材不足を解消することにつながる人材育成施策を実施する」とアピールした。
また、日本法人の社長だった吉田仁志氏が日本HPに移籍し、空席となっている日本法人のトップに誰が就任するのかについては、「どうなるか、全くわからない状態。ただし、吉田氏はここ数年、ノースアジアのトップとしての活動が多くなっていたため、日本法人のオペレーションは以前から現行のスタッフで進めてきた経緯があり、特に大きな問題はなく、活動をしている」(北川氏)と説明した。
SAS、2014年度ワールドワイドの業績はドルベースで対前年比2.3%増となる30億9000万ドルとなった。
「1976年の創業以来、39年連続の増収増益となったが、これはソフトウェアを売り切りではなく、ユーザーの使用料をいただくビジネスであるから。一度顧客になって頂くと、解約率が低く、長期的な顧客となって頂いているケースが多い」(北川氏)という。
日本法人の業績についても、ソフトウェア売り上げ、Operating Revenue(営業利益)ともに大幅に伸張し、過去最高となった。