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「データではなく情報のレベルで管理」:分社化後を見据えるベリタスの戦略 - (page 2)

田中好伸 (編集部)

2015-08-20 17:58

 7月から提供されているデータ保護ソフトウェアの新版「Veritas NetBackup 7.7」と新ソフトウェア「Veritas InfoScale」シリーズ、2015年内にリリースが予定されている「Veritas Resiliency Platform」「Veritas Data Insight 5.0」「Veritas Information Map」は、インフォメーションアベイラビリティとインフォメーションインサイトという概念の中に位置付けられている。

 大規模環境向けのNetBackupは、UNIX/Linux/Windowsに対応。新版では、Amazon Web Services(AWS)やGoogle、Hitachi Data Systems(HDS)、Verizon、Cloudianなどから提供されているクラウドストレージサービスへのバックアップの性能と相互運用性が強化されているという。

 Microsoftのハイパーバイザ「Hyper-V」やデータベースサーバ「SQL Server」、NetAppストレージの専用OS「clustered Data ONTAP(cDOT)」、VMwareハイパーバイザでストレージが仮想マシンを認識して自動化する機能「vSphere Virtual Volumes(VOLs)」と統合していると説明。ユーザー部門でもバックアップとリカバリを管理できるセルフサービス化を進められるようになっている。

Lin氏はMicrosoftやSun Microsystemsで中国地域を担当していた経験がある
Lin氏はMicrosoftやSun Microsystemsで中国地域を担当していた経験がある

 新版ではまた、AWSのオブジェクトストレージ「Simple Storage Service(S3)」向けの新コネクタを提供している。新コネクタは、S3と互換性のあるクラウドストレージへのバックアップとリストアの時間を削減できるように最適されている。マルチストリームなどの技術でネットワークの帯域幅を活用しているという。

 新版では、階層型アプローチを採用して、NetAppとAWSのクラウドゲートウェイをサポートして、バックアップデータをクラウドストレージに複製する。NetBackupの「Auto Image Replication(AIR)」機能もクラウドサービスと統合できるため、クラウドストレージにカタログとバックアップデータを効率的に複製しつつ、重複排除された状態のバックアップを効率的に維持できるとしている。

 NetBackupは以前から仮想化環境とクラウドに対応しているが、新版は範囲を拡大させていることになる。

 InfoScaleは、クラスタリングなどアプリケーションの可用性を高めるための「InfoScale Availability」、ストレージを管理する機能の「InfoScale Foundation」「InfoScale Storage」があり、この3つを包含した「InfoScale Enterprise」、InfoScaleを管理するためのツールとなる「InfoScale Operations Manage」で構成されている。

 2015年内にリリースが予定されている、新ソフトウェアのResiliency Platformは、災害復旧(DR)対策や事業継続計画(BCP)などに活用されることを想定。マルチベンダーのストレージに対応し、サイト間でデータとアプリケーションを移動させることでITサービスの継続性を維持できるという。

 Data Insightは「これまで日本で提供してこなかった」(Lin氏)ソフトウェアであり、非構造化データの中味を把握してファイルのガバナンスを高めることが目的。誰もアクセスしなくなったファイルの中味を分析することで削除できるようになるという。

 最新版となるData Insight 5.0では、クラウドストレージ「Box」もサポートして、オンプレミスかオフプレミスかに関係なくファイルを管理できる。最新版ではまた、ファイルへのアクセスを管理する機能も強化されている。2015年内にリリースが予定されている。

 Information Mapは。NetBackupからメタデータを収集し、ストレージを管理するというクラウドサービス。企業が稼働させる複数のストレージを一元的に管理し、どこにどんな情報が保管されているのかなどを把握できる。ストレージが追加された時も自動的に管理されるという。

ヘテロジニアスとスケーラビリティが強み

 NetBackup 7.7の機能を見れば分かるとおり、VeritasはAmazon S3やGoogle Nearlineなどのクラウドストレージとは補完関係にある。オンプレミスとオフプレミスのどこにデータを保存するかはユーザー企業が選択できるようになっている。

 その一方で、バックアップやリストアなどのデータ保護ソフトウェアは競合が存在する。そうした競合に対するVeritasの強みはどこにあるのか。Lin氏はこう答えた。

 「競合はデータだけを重視している。Veritasはデータではなく情報というレベルで管理している。ヘテロジニアス(異機種混在環境)対応とスケーラビリティというのはVeritasのDNAだ。これが強みになる」

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