Salesforceは最近、同社のユーザーエクスペリエンス(UX)である「Lightning」を一新し、10月に提供を開始すると発表した。さらに、同社は既にその次のものについても考えている。
サンフランシスコで開催されたSalesforceの年次カンファレンス「Dreamforce」で、同社の共同設立者Parker Harris氏は、製品チームのメンバーである数人の社員とともに「True to the Core」というセッションで登壇し、中核製品のロードマップについて説明した。
同社のリリースサイクルは、通常3~4カ月、つまり四半期ごとである。新機能の多くは、「IdeaExchange」と呼ばれるフォーラムから生まれている。IdeaExchangeでは、Salesforceのユーザーが新しい機能やツールを提案し、ほかのユーザーは実装してほしいアイデアに投票することができる。獲得票数に応じて、一定のアイデア「ポイント」が与えられるようになっている。
このセッションの冒頭では、IdeaExchangeの観点から、何が実現されてきたかについて説明があった。2007年から現在までに、300万ポイント分のアイデアが実現されており、これは現在IdeaExchange上にあるアイデアポイント総数の3分の1に相当する。これらのうち100万ポイント分は、2014年のDreamforce以降に実現したものだ。さらに、上位10件までのアイデアの90%、上位100件までのアイデアの58%が実現している。
それでも楽しみは、製品チームがSalesforceの次期リリースで登場するアップデートや新機能について話を進めてからの内容だった。同チームはまず、全体的なアプリのアップデートについて説明した。
最初に、ユーザーが抱いている可能性のある懸念を鎮めるために、発表者の1人が、「個人取引先」はなくならないことを強調した。実際に、製品チームは暗号化と、管理者のサポートなしに機能を無効にできる機能を導入する。またUXの設定がアップデートされ、効率化される。
現在、ユーザーは取引先責任者をSalesforceの1つの取引先にしかリンクできないが、取引先責任者に複数の取引先をリンクする機能が試験されており、近いうちに機能として提供される可能性が高い。
営業担当者は、正確な予測ができるかどうかで一喜一憂することが多いものだ。発表者によれば、「Spring '16」リリースでは予測機能のアップデートが行われ、カスタム会計年度での予測機能とLightningがサポートされるほか、豊富なチャート作成やビジュアリゼーション機能、さらに必要に応じて予測を見直し、調整する機能などが追加される予定だという。
提供:Conner Forrest/TechRepublic