クラウドトップガン対談

富士通のクラウド戦略(後編)--営業担当のデッドスポットカバーが鍵 - (page 3)

吉澤亨史 怒賀新也 (編集部)

2016-04-21 07:30

グローバルを視野に展開

津田 少し視点を変えて、最後にグローバル展開の話をしたいと思います。阪井常務は、グローバルマーケティングの担当でもありますね。富士通の今回のMetaArc展開において、グローバルをどうとらえていますか。

阪井 日本のお客様も、どんどんグローバルに事業を展開されています。実際、当社自身が売り上げの4割以上を海外事業で上げています。MetaArcもグローバル展開を進めており、第1弾としては今年の7月から、ヨーロッパを皮切りにアメリカ、アジアにも順次展開していきます。中心となるサービスは、クラウドであるK5になりますが、どちらかというとこのようなマルチクラウドサポートみたいなところがビジネスの中心になってくると思います。

 ただ、パブリッククラウドの展開はもちろんですが、当社が強いイギリスやオーストラリアでは、政府系にも導入実績が多くあり、このような地域では、プライベートクラウドを、個別に構築するというモデルが結構主流になるかなとは思っています。

津田 そうすると、欧州、米国、あとオセアニアとアジア。ここで、MetaArcの展開に着手し始める――これが2016年ですね。つまり、2016年という年は、国内と同じ戦略上のプラットフォーム展開を同じように欧州、米国、オセアニア、アジアと展開するということになるわけですから、当然このグローバルな考え方を持っていないといけませんね。

阪井 アジアでは、急速にクラウド化が普及していくと思います。最初から固定電話を飛び越えて、アジアでは、みんなスマホになったように、クライアントサーバを飛び越えて、クラウド/SaaSが普及していくと思います。

津田 以前、海外の友人から、日本は、品質、セキュリティなどの面でも世界中で信頼が高いと聞きました。日本のクラウド産業は、ある特殊なアドバンテージを持っているわけです。そういう意味でも、富士通のグローバル展開に期待したいと思います。(文中敬称略)

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