これらのデータを集約・統合し他事業者への提供するのが「Data Aggregator」だ。「Data Aggregator」を通じて集約されたデータをベースに、機械学習、画像・音声認識、言語処理などを活用した基盤を提供する「AI Platformer」が立ち上がり、プラットフォーム間の競争環境が生まれる。
「AI Platformer」に対して、AI、データを活用したプラットフォーム環境を構築するための必要なIT製品、機械学習などのソフトウェア、クラウドサービス、ネットワークなどを提供する「Service Enabler」や、ロボットやドローン、自動運転車などを製造する「Smart Machines Maker」として、収益を上げていく事業者も出てくるだろう。
AI系を研究する大学や企業の研究開発機関との連携や、AI系のサービスの立ち上げを手掛けるスタートアップ企業への投資面の支援も加速化していくと、新たなサービスやビジネスモデルが登場していくことも期待される。
また、「AI Platformer」を活用し、AI系のサービスやアプリケーションを開発する「Developer」や業界・業種別 AI系サービスを提供する「Servicer」も多く登場してくるだろう。
ユーザーが実際にAI関連のサービスやシステムを利用できるようにするためには、スマートマシンからAI系アプリケーションまで含めた構築運用を担う「Integrator」の存在も必要となる。
「Integrator」は、エコシステム前提の中で、ロボットやドローンなどのスマートマシンから、ミドルウェア、OS、ネットワーク、クラウド、データ分析、AIプラットフォームから、分野別アプリケーションまで、幅広いレイヤを理解し、構築運用をする役割が求められていくと考える。
これまで、SI(システムインテグレーター)から、CI(クラウドインテグレーター)などのインテグレーターがITビジネスの中核を担っていが、中長期的には「AIネットワークインテグレーター」や「スマートマシンインテグレーター」といったスマートマシンからAI系アプリケーションまで構築運用ができるインテグレーターが注目を浴びていくことになるだろう。