従来型オンプレミスSIベンダーの取るべき方向性
上記の背景から、いずれは一部の基幹系業務システムはクラウド化していく方向にありますので、オンプレミスシステムを維持しているだけではいつかどこかの顧客を奪われ、SIビジネスの業績は下降することが考えられます。そのような事態に対応する方法として下記のようなことが考えられます。
実は、基幹系業務そのものの内容は、オンプレミスSIベンダーが熟知しています。よってCIerと同じことをやれば、圧倒的に強いのです。問題は、オンプレミスSIベンダーの営業やSEがクラウドのメリットを理解し、基幹系システムの導入方法を顧客に説明できるかどうかです。
これまでのところ、そのようなSIベンダーは少数派でしたが、最近になってクラウドの基礎と販売マーケティングの教育を受講したいというベンダーが増加してきたことは事実です。
先日ある業務システムを取り扱っているSIerの集まりでクラウドの販売とマーケティングに関する教育を実施したところ、
- 200名中、50%程度が「クラウドに関連する案件がある」
- ほぼ100%が「これまでクラウドのメリットを十分に理解していなかった」
とのことでした。このように理解が進めば、基幹系システムについて外部ライバル企業に奪われることなく、オンプレミスSIerがCIerとなってアプローチすることが可能になると思います。