米国IBMは1月5日、今後5年間で人々の仕事や生活、関わり合い方を変える可能性を持った5つの画期的かつ科学的なイノベーションをまとめた「IBM 5 in 5」を発表した。世界中のIBMの基礎研究所から生まれる、人々の生活を変える可能性を持つ新しいテクノロジーや、市場および社会の動向に基づいたもの。日本IBMが1月6日、抄訳で伝えた。
概要は以下の通り。
AIにより、言葉がメンタルヘルスを知るきっかけとなる
今後5年の間には、患者が話したり書いた内容が、メンタルヘルスおよび身体的な健康に関する指標として使われるようになり、これまで見えなかった兆候を把握するために用いられるようになる。
IBMではコグニティブ技術を用い、精神医による問診の記録や録音を活用し、機械学習手法を組み合わせ、会話の中からパターンを見つけ出し、臨床医による精神病、統合失調症、躁病、うつ病の正確な予測、観察の支援をしようとしている。
現状では、約300語ほどでユーザーが精神病である可能性について臨床医の予測支援をすることができるという。このような手法は今後、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病、PTSD(心的外傷後ストレス障害)やさらには自閉症、ADHD(注意欠陥・多動性障害)といった神経発達障害の患者の支援にも使われるようになるとしている。