Microsoftは米国時間4月24日、かねてより約束していた「Microsoft Dynamics 365」と「LinkedIn」の統合の成果となる第一弾の製品を今夏から提供する予定だと発表した。
同社によると、2017年7月から「Microsoft Dynamics 365 for Sales」と「LinkedIn Sales Navigator」の統合が実現されるという。この統合により、コンテキストを考慮したアドバイスの提供や、顧客向けにカスタマイズしたコンテンツの作成という面で、両製品を保有しているユーザーを支援できるようになる。また、アカウントやリードのアップデートの提供も可能になる。
同社は7月1日からプロモーションとして、「Microsoft Dynamics 365 for Sales, Enterprise Edition」と「LinkedIn Sales Navigator Team」を1つにまとめた製品を1ユーザーあたり月額135ドルで提供する予定だ。
また同社は24日、人事部門向けの「Microsoft Dynamics 365 for Talent」という新アプリも発表した。このアプリは「LinkedIn Recruiter」との統合により、「Office 365」とDynamics 365、LinkedInのプロフィールを横断することで、総合的な人物像を提供する。提供開始は7月の予定だという。
過去の記事でも伝えているように、Microsoftは人材管理を含む独自の人事管理ソフトウェアを構築しようとしている。
Microsoftは同日、新しいDynamics 365 for Sales(営業支援)アプリおよび「Microsoft Dynamics 365 for Marketing」(マーケティング)アプリのプレビュー版が7月1日より利用可能になると発表した。これらは中小企業向けの製品であり、「Dynamics 365 Business Edition」スイートの一部として提供される。発表の際、これらアプリの価格(Salesアプリは1ユーザーあたり月額40ドルであり、Marketingアプリも1ユーザーあたり月額40ドル)は明らかにされたものの、機能に関する具体的な説明はなかった。ただ、新たなMarketingアプリについては2017年の初めに情報が漏れ伝わっていた。
また、小売り店向けとなる「Microsoft Dynamics 365 for Retail」も同日に披露された。「Microsoft Azure」をベースにしたこのサービスは、従業員や顧客、在庫、財務の集中管理を望む小売業者向けの製品となっている。
Microsoftは262億ドルを投じた2016年のLinkedIn買収の完了後に、最初の優先項目の1つとしてLinkedInとDynamics 365の統合を約束していた。
また同社は24日、LinkedInの登録メンバー数が5億に達したとも発表している。ちなみに2016年10月時点でのメンバー数は4億5000万前後だったという。
以前の記事でも執筆しているとおり、Dynamics 365は同社のCRM製品とERP製品を組み合わせて1つにしたものだ。
提供:Microsoft
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。