アプリケーション視点でポリシーを設定
他社のSD-WAN製品との違いについてO'Farrell氏は、「SteelConnectは、アプリケーション視点に立っている」と説明する。「われわれには、『アプリケーションをデリバリーする』という考え方があり、アプリケーション単位でポリシーを設定でき、アプリケーションごとに管理する。他社は、IPアドレスやポート番号といった従来の考え方を捨て切れていない」
直近では、5月にCiscoがSD-WANベンダーの米Viptelaの買収を発表した。O'Farrell氏は「CiscoがSD-WAN市場に注力することは良いニュースだ」としつつ、「彼らはWANにフォーカスしており、低価格でインターネットの活用を狙っている」とみている。Riverbedは、これより大きな視点で、LANやデータセンター、クラウドにもフォーカスしていると主張する。
O'Farrell氏がSteelConnectの特徴に、アプリケーション単位でポリシーを使い分けられる点を挙げる。
例えば、アプリケーションごとにネットワーク経路を切り替えられる。SaaSアプリケーションであるOffice 365へのアクセスなら、拠点から本社を介さずに直接インターネットに出ていく――といった具合だ。アプリケーションごと、ユーザーごと、拠点ごとに、こうしたポリシーを作成して反映できる。
アプリケーションごとにQoS(Quality of Service、帯域制御)を設定したり、アプリケーション単位でネットワークの利用状況やパフォーマンスを可視化することも可能だ。ネットワークの品質がしきい値を下回ったら高品質なネットワーク経路に切り替えるといった設定もできる。これらによって、特定のアプリケーションを使う際のユーザー体験を高いレベルで維持できるという。