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今週の明言

日本IBMの社長が説く「ビジネスでのAI活用のポイント」

松岡功

2017-11-10 11:00

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、日本IBMのElly Keinan 代表取締役社長と、IIJの鈴木幸一 代表取締役会長兼CEOの発言を紹介する。

「AI活用の大きなチャンスは皆さんのビジネスの中にある」
(日本IBM Elly Keinan 代表取締役社長)


日本IBMのElly Keinan代表取締役社長

 日本IBMが先頃、都内ホテルでソフトバンクと共同開催した人工知能(AI)活用のためのユーザー企業向けイベント「AI Business Forum TOKYO」において、Elly Keinan(エリー・キーナン)社長が基調講演を行った。冒頭の発言はその際に、ビジネスでのAI活用のポイントを説いたものである。

 Keinan氏はまず、今後世界を変えるテクノロジとして、「AI」「IoT(Internet of Things)」「ブロックチェーン」、そして長期的な観点から「量子コンピュータ」「ニューロモーフィックコンピュータ」「世界最小のコンピュータ」の6つを挙げた。

 なお、ニューロモーフィックコンピュータとは人の脳を模写したチップで大きなパワーを持ちながら低消費エネルギーを実現するテクノロジである。また、世界最小のコンピュータとは14ナノメートルの小さなチップを実現してIoTの活用領域を広げようというものである。

 これらのテクノロジは当然、IBMとしても取り組んでいるテーマだが、同社が今最も注力しているのが、「ビジネスのためのAIプラットフォーム」と銘打っている「Watson」だ。

 同氏は、「コンピュータを使うことが私たちの生活の一部になり、AIも会話ができるスピーカーやゲームなどで身近に感じるようになってきた。これからはビジネスにもさまざまな用途で活用されるようになる」と述べた上で、冒頭の発言を続けた。その意図は、「皆さんのビジネス現場でのアイデアが、さらなるAI活用につながる」といったところか。

 同氏はさらに、「AI活用の決め手になるのはデータ。そのビジネス利用で意思決定のカギを握るデータは、誰もが検索できるものが20%なのに対し、外部からアクセスできないものが80%存在する。つまり、この80%は個々の企業独自のデータだ。それをどう生かすか。Watsonはそうした使い方に最適なようにつくられている。だからこそ、企業として安心して使っていただけるし、大きな効果も生み出すことができる」と力を込めた。

 日本IBMはWatson事業において、2015年にソフトバンクと提携し、日本語化を含めて共同で事業展開を図っており、現時点で国内で350社以上が利用。業種別のパッケージソリューションも図のように45個そろったという。ビジネスのためのAIプラットフォームは着実に根を下ろしつつあるようだ。


図:「IBM Watson」の45個の業種別パッケージソリューション

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