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山谷剛史の「中国ビジネス四方山話」

2015年前後に中国ネット企業の業態が変化し、中国ネット業界の変化が加速した

山谷剛史

2018-01-30 10:18

 中国に限った話ではなく日本でもある話だが、主業務を拡大し、変わる中国のネット企業を見るようになった。もっともIT企業に限らず、中国企業が名前だけそのままに主業務を変えることは珍しいことではない。中国人でも各企業がどんな分野に手を出しているのか分からない人が多いが、中国のITを知ろうとしている人がこれを知らないのではよくない。ここで確認しておこう。

 BATと呼ばれる百度(Baidu)、阿里巴巴(Alibaba)、騰訊(Tencent)もそうだ。この3社は数年後に向け大きく舵をきる。

 百度はこれまでに蓄積した莫大な検索ログをもとに人工知能の百度となる。人工知能を柱に音声アシスタントの「Duer OS」や、自動運転車の実現に向け「Apollo自動運転プラットフォーム」を発表している。

 阿里巴巴は「淘宝網」「天猫」といったECサイト運営から、物流や金融やIoTへと業務を拡大する。自動車関連ではIoT向けの「阿里雲OS」を活用したコネクテッドカーに力を入れる。

 騰訊はSNSからプラットフォーマーやゲームやアニメなどコンテンツプロバイダーへとそれぞれ拡大する。自社プラットフォーム向けのコンテンツ開発者育成に力を入れる一方で、チャットアプリの微信(WeChat)自体をポータルとして、微信からアプリを起動する「微信小程序」などの、プラットフォーム構築を目指していく。

 BATの3社だけではない。

 スマートフォンで知られる小米(Xiaomi)は、スマートフォンからそれを軸としたスマート製品総合メーカーに転換した感がある。スマートフォンほか、スマートテレビ、ノートパソコン、空気清浄機や炊飯器などの白物家電、スマートホームをリリースした。中国の省都クラス以上の人気モールにリアルショップ「小米之家」を出し、多くの買い物客を呼び寄せ、小米のイメージ転換戦略を行っている。

 中国最大のメールプロバイダーで老舗ポータルサイトの「網易(NetEase)」は、最近は最も人気の越境ECサイトの1つ「考拉(kaola)」で知られるようになった。また中国から実質追い出されたGoogleと提携し、ポケモンGoをリリースするという話が出るなど、海外をキーワードにした新業務展開が目立つようになった。

 その似すぎるサイトデザインから「中国版Facebook」と呼ばれ、また自称もしている「人人網(旧名:校内網)」は、本業のSNSの人気が「微信(WeChat)」や「微博(Weibo)」などから大きく水をあけられ、利用者が増えないことから、ライブストリーミングが人気となる中で「女子大生による配信」にこだわったサービス「人人直播」をスタート、さらに中古車販売サイト「人人二手車」も開始した。現在は同社の売上で中古車販売が一番高い比率を占める。人人網は上述した企業と比べると影響力はないが、時流に合わせたわかりやすい企業として紹介した。

 各社が変革した時期は2015年前後だ。中国インターネットは発展の積み重ねがあるとはいえ、特にこの年の各企業の変化により、中国インターネット業界の変化が加速したと言える。なぜ2015年前後に大きな変化があるかは考察の余地があるので、また考えた上で掲載できればと思う。中国のネット業界にとっては過去形だが、それ以外の新興国では今後起きうることだし、日本も参照すべきだろうから。

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