Amazon Web Services(AWS)は米国時間9月30日、時系列データベースサービス「Amazon Timestream」の一般提供(GA)開始を発表した。Timestreamは、時系列データに特化したサーバーレス型データベースサービスであり、SQLによってデータにアクセスできる。同サービスのプレビュー版は、2年近く前から提供されていた。IoTアプリケーションや運用アプリケーションで使用される時系列データを扱うこのデータベースでは、1日に数兆件のイベントを処理し、リレーショナルデータベースの10分の1のコストで、最大で1000倍のクエリーパフォーマンスを実現するという。
同社の発表にあるように、TimestreamはAWSがゼロから設計したデータベースプラットフォームだ。SQLインターフェースと、自動化されたマルチAZレプリケーションと聞くと、「Amazon Aurora」とよく似た、しかし「DynamoDB」のクローンとも思えるサーバーレスアーキテクチャーを有したデータベースだと思うかもしれない。しかしTimestreamは、まったく別種のデータベースといえる。これはサーバーレスで動作し、自動スケーリング機能によって兆単位の数のイベントを取り込むこともできる。またデータを高性能のインメモリストアから磁気ストレージへと自動的に階層化することができる。さらにDynamoDBとは異なり、ただのオペレーショナルデータベースというわけではなく、またSQLのサポートにより、込み入ったアナリティクス向けクエリーも取り扱えるよう設計されている。
Amazon Timestreamは、よく利用されているデータ収集や可視化、機械学習ツールと連携している。Timestreamで最初に用意されるコネクターなどは、ストリーミングデータやIoTデータの取り込みに注力するものとなっている。「AWS IoT Core」「Amazon Kinesis」「Amazon MSK」、そしてオープンソースの「Telegraf」を用いてAmazon Timestreamにデータを送信できる。また、「Amazon QuickSight」「Grafana」などを利用してデータを可視化可能だ。機械学習モデルの構築や訓練、デプロイで「Amazon SageMaker」も利用できる。
Amazon Timestreamは、30日より米国東部(バージニア北部)、米国東部(オハイオ)、欧州 (アイルランド)で利用可能になっており、今後さらなるリージョンで提供される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。