これらのポイントを踏まえてグリーン化されたデータセンターでは、「エネルギーは管理を必要とする、もう一つのリソースに過ぎない」(Dawson氏)。つまりは、プロセッサやチップセット、サーバやOS、冷却装置、ネットワーク、ストレージなどのリソースと同様に管理すべき対象であり、データセンターのさまざまなレイヤでエネルギーがどのように使われているかをモニタリングすべき対象になる。
ここで、データセンターに使われるエネルギーを測定する際の指標として、Dawson氏は、米非営利団体の「Green Grid Consortium」が策定した「電力使用効率性(Power Usage Effectiveness:PUE)」と「データセンターインフラ効率性(Data Center infrastructure Efficiency:DCiE)」を利用すべきと主張している。
PUEは、「データセンター設備全体の総電力消費量÷IT機器の電力消費量」という計算式で求められるものであり、その理想値は1になり、実際の平均は現段階で2.0から2.4という。一方のDCiEは、PUEの逆数すなわち「IT機器の電力消費量÷データセンター設備全体の総電力消費量」で求められる。現在の平均は0.42〜0.50となっている。