余談ですが、米国では飼い犬を連れて出社できる企業も珍しくありません。ペットシッター協会が毎年開催するイベント「Take Your Dog To Work Day(愛犬をオフィスに連れて行こう)」に参加する企業も多く、職場での犬の存在は社員の創造性や他人との協調性などに貢献すると考えられているようです。
日本オラクルに話を戻します。早速オフィスに犬を迎えようと、1991年4月1日に社員犬として入社したのがハイディです。ハイディは2003年3月まで12年間勤務し、かなりの高齢になったため引退しました。そして、その職務は社員にとても愛されていたハイディと同じ犬種から選ばれたウェンディへとバトンタッチされました。
社員番号0番で人なつっこい女の子
まずは、ウェンディのプロフィールをご紹介しましょう。
ウェンディのプロフィール | |
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名前 | Wendy Wendy (ウェンディ・ウェンディ) |
生年月日 | 2003年1月6日 |
犬種 | オールドイングリッシュシープドッグ |
性別 | 女の子 |
性格 | 大らかで活発、人なつっこい |
入社年月日 | 2003年4月1日 |
社員番号 | 0番 |
出勤スケジュール | オラクル本社である青山センターに、毎週水曜日12時から13時30分まで出社 |
主な業務内容 | 社員を癒し、激励すること。マスコミの取材対応、広告・イベント出演など、企業PRへの貢献も期待されている |

ウェンディは毎週水曜日の1時間程度の出勤時間で、週ごとに違うフロアを回って社員に癒しのひとときを与えたり、待合エリアで来客者を迎えたりしています。自分のデスクで待っているとなかなか会えないからと、社員がウェンディのいる場所に出向くということも多々あるそうです。週に1回とは少ないように思えるかも知れませんが、これはドックトレーナーと相談の上、ストレスなく続けられる時間として決められているそうです。
また、オラクルが開催するイベントにも参加するほか、顧客企業に訪問することもあるそうで、スケジュールは比較的ハードです。PR業務のひとつとして、最近ではTwitterからも発言ならぬ「発ワン」をしていますが、これもしっかり本人がキーボードに前足を掛けて打っているそうです。暗号のようにちょっと意味不明なメッセージになっているのは仕方ないですね(笑)。
ウェンディはとても大人しい犬ですが、このオールドイングリッシュシープドッグは、むやみに吠えたりかんだりせず、とても従順で扱いやすい犬種だそうです。
また、「犬が苦手という社員もいますし、外部からお客様もいらっしゃるので、特に臭いについては配慮しています」と石川さん。さらに、「オフィスにいても違和感がなく、賢くて見た目にもマスコット的な存在になるという条件も必要です」と、石川さんは社内犬を選ぶにあたってのポイントを説明します。
勤務態度は至ってマジメ
社員犬としての仕事ぶりを見るために、ウェンディが出社する水曜日の午後に訪問しました。この日いつもより早めに出社したウェンディは、オラクル青山センターの12階にある「Oracle University Training Center」にて、外部からの研修参加者たちを接待していました。
