今週の明言

日本オラクル社長が語る「選択肢」重視のクラウド戦略

松岡功

2014-10-24 15:02

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、日本オラクルの杉原博茂 代表執行役社長兼最高経営責任者(CEO)と、弥生 岡本浩一郎 代表取締役社長の発言を紹介する。

「クラウドサービスは自由に選択できることが重要である」
(日本オラクル 杉原博茂 代表執行役社長兼CEO)


日本オラクル 代表執行役社長兼CEO 杉原博茂氏

 日本オラクルが10月22~23日、東京・恵比寿のウェスティンホテル東京で、プライベートイベント「Oracle Days Tokyo 2014」を開催した。杉原氏の冒頭の発言は、同イベントに併せて開かれたメディア向けのラウンドテーブルで、オラクルのクラウド戦略における勘所を語ったものである。

 杉原氏は同イベントのスピーチで、米サンフランシスコで先頃開催された年次ユーザーカンファレンス「Oracle Open World 2014」において、オラクルがいよいよクラウド事業に本腰を入れ、大量の新製品群を投入したことを紹介。今後はすべてのクラウド形態に取り組んでいくことを強調した。新製品群についてはSaaSだけでも225のサービスを発表し、既存のものを合わせてサービスラインアップを600近くに一気に拡充した。

 杉原氏のスピーチをはじめとしたプライベートイベントの内容については関連記事を参照いただくとして、ここではプレスラウンドテーブルでの同氏の冒頭の発言にまつわる記者との質疑応答のやりとりを紹介しておこう。

 オラクルはここにきて、マーケティングクラウドやアナリティクスクラウド、モバイルクラウドなど、個別の業種や製品、サービスを対象にしたクラウドを大量に取り揃えてきている。同社の強みであるデータベースを基盤に、個別の業種やソリューションに向けて短期間で容易に利用できるクラウドを用意したものである。

 だが、こうしたオラクルのクラウド戦略に対し、「ユーザーから見ると、個別の業種やソリューションごとのクラウドは、企業内で個別のサイロ型システムが乱立してしまう事態に陥りかねないのではないか」との質問が飛んだ。

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