機械学習とIoTで世界のエレベータを安全に動かす - (page 3)

Nick Heath (TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2015-03-16 06:15

持ち歩ける専門知識

 Smith氏は、中国やインドといった急速に発展している国々におけるエレベータ需要の爆発的な増加に対応していくうえで、このシステムが役立つものと期待している。

 同氏は「米国では現在100万基のエレベータが稼働している。中国では毎年50万基のエレベータが新たに設置されている。つまり、米国で約150年かけて達成された数と同数のエレベータが、中国では2年ごとに設置され、稼働する状況になっている」と語っている。

 「この流れに対応するにはどうすればよいだろうか?エレベータ業界はそこまで大きな規模の業界ではなかったため、経験のない人々すべてを訓練する必要があるという点で、訓練という大きな問題が目の前に立ちはだかっている」(Smith氏)

 「われわれはこの点に目を向け、訓練を支援し、メンテナンスを管理して、こうした成長に対応しようとしている」(同)

 ThyssenKruppとMicrosoftは、現場のエンジニアに対して、考えられ得る故障原因を伝える(該当するエラーコードを引き起こす可能性が最も高い4つの原因とともに、それらの原因から真の原因を特定する方法を提示する)ことができる、Azure Machine Learningサービスに基づいたエキスパートシステムを構築した。

 またこのシステムは、本当の原因が何であり、どのように修理したのかというエンジニアからのフィードバックを元に、これらエラーコードの解釈方法を学習、洗練させていき、将来的に他のエンジニアにアドバイスするようにもなる。

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