マイナンバ―がやってくる

待ったなしのマイナンバー対応--(前編)付与まで残り6カ月

大川淳 山田竜司 (編集部) 2015年03月26日 07時30分

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 2016年1月から運用が開始される予定の法律「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(番号法、通称マイナンバ―制)。現状、企業の対応はどこまで進んでいるのだろうか。情報システム部門の昨今の大きなトピックだった「内部統制」やSOX法とは違い、対応できなければ法律で罰せられることから、マイナンバ―制への対応はすべての企業が対象となる。企業がどのようにマイナンバーに対応する必要があるか、日立コンサルティングのシニアマネージャー、山口信弥氏に聞いた。

マイナンバ―制とは何か


社会保障・税番号制度の導入趣旨番号制度の概要(内閣官房 社会保障改革担当室提供)

 マイナンバー制では、すべての国民1人ひとりにマイナンバーと呼ばれる、固有の番号(12桁の個人番号)をあてがい、個人の情報の同一性を厳密に確定することが主目的だといえる。最新の基本4情報(氏名、住所、性別、生年月日)と関連付けられている新たな「個人番号」を付番する仕組みだ。従来、複数の行政機関などに点在している個人の情報が、同一の国民の情報であるということを確認するための基盤であるとされている。

 番号制で管理することで、官が担い、手当の未受給者の救済や、不正手当をふせぐことができる点を目的とし、公正な税の徴収や、公平な社会保障の実現を目指す。

 番号制のメリットは、一部の行政手続きを官民ともにスムーズにできる点だ。国民は各手当の申請時に添付書類を関係各機関まわってそろえる必要があり、官もまたこれらの確認作業などに多大な工数や手間がかかってた。

 マイナンバー制とその関連法が2013年5月24日に成立、2015年10月には、国民にマイナンバーが通知され2016年1月から、マイナンバーの利用が開始される。

強固な法制度として施行

 企業には、従業員に給料を支払う際の申告書や法定調書に、個人番号を記載し、番号から名寄せや突合が可能となる。納税者の所得情報をより的確かつ効率的に把握し、適正な徴収ができるようにするため、これまで提出してきたこれらの書類にマイナンバ―の記載が必要となる。

 企業がなすべきことの指針として「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン」が設けられている。同法第37条に基づき、個人番号やその他の特定個人情報の適正な取り扱いを確保するために必要な措置を講ずることを任務とし、特定個人情報保護委員会が設置されている。

 今回の制度は「マイナンバーの利用範囲が番号法で明確に定められており、この範囲外でのマイナンバー利用はアウト」と山口氏は強調する。マイナンバーを記載すべき文書に不備(記載漏れなど)があれば、提出先の行政機関などに受け取ってもらえない可能性がある点を強調した。とるべき措置として、ガイドラインに照らしこれならOKだが、こうなると違反になる、という線を明確化しておくことが重要とした。

 このガイドラインは、同法第4条及び第37条に基づき、事業者が特定個人情報の適正な取扱いを確保するための具体的な指針を定めるものであるとされる。

 一方「番号法導入後は、ガイドラインに即して業務を実施することが求められるのだが、ガイドラインは対応が困難というレベルの措置を求めているわけではない」(山口氏)という。

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