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Fintechの正体

「Fintechイヤー」だった2015年(前編) - (page 3)

瀧 俊雄

2015-12-27 07:30

金融機関/SIerにおけるオープンイノベーション

 上記の流れと軌を一にして、銀行におけるオープンイノベーションに向けた取り組みは加速した。

 2015年を待たずとも、個別の銀行はかねてよりシリコンバレーでの駐在や、未来を見据えた技術面のリサーチを実施してきた。ただ、2015年に目立ったのは、これらの動きを明確化するべく3大メガバンクではそれぞれ、既存のIT推進を担ってきた部署を新設・改組する形で立ち上げ、それぞれ数十人規模のチームを構成している点である。また、それぞれのプレーヤーが、Fintechベンチャーとの協働の形を、ビジネスコンテストや協業プログラムの形で展開している点も特徴的である。

 また、地方銀行においても、千葉銀行がフィンテック事業化推進室を設置したほか、静岡銀行や山口フィナンシャルグループ、東邦銀行などが銀行本体からマネーフォワードへの出資を実施するなど、一部のプレーヤーが積極的に、新たな流れを取り込む動きが見られている。

 これらの動きをより強化しつつあるのが、SIerの動きである。とりわけ2015年中は、(1)自らのビジネスにおける変革を積極的に取り込む、(2)既存のビジネスインフラを生かしつつ金融機関とベンチャーのマッチングを進める、といった動きが色濃くみられた。

 (1)の最も顕著な事例はNTTデータによる「豊洲の港から」プロジェクトである。同プロジェクトは本来Fintechのみならず、さまざまな事業領域におけるオープンイノベーションを目指すものであるが、同社の有する銀行システムや決済といった、日本の本丸ともいえるインフラ環境における協業を目指すものとして、Fintech領域においても大きな成果を出し始めている。

 マネーフォワードも、同プロジェクトの第一回ビジネスコンテストにおける最優秀賞受賞を契機に、最終的には銀行におけるAPIのあり方を共同検討し、10月にはOpen Bank APIの開始予定を発表するなど具体的な進展が生まれ始めている。世界的にも、外部向けAPIが公開されるケースはまれな中で、日本では特筆される成果が生まれた形といえる。

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