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イノベーションか死か--変化に対応できるCIOが求められている:アバナード - (page 3)

吉澤亨史 山田竜司 (編集部)

2016-03-17 16:40

 2つ目の課題というのはスピードです。今や、ユーザーである事業部門が、新しいソフトや新しいアプリケーションを使うようになるまでに1年や1年半かかることは認められません。とにかく今欲しいわけです。できれば翌日、せいぜい数週間以内に手にしないと気が済まない世界になっています。

 このスピード感を実現するひとつの解がクラウドです。例えばこれまでのSharePointは2年ごとのアップグレードでしたが、Office 365では四半期ごと、あるいは毎月新しいアップグレードが出ている状況です。

 3つ目の課題というのは、セキュリティと使い勝手のバランスです。各社員のやりたいことを実現しつつ、どうセキュリティを担保するのか。このバランスは難しいと思います。例えば社員が自分のモバイル端末を使いたい、または遠隔から色々なデータを集めたいという要望があった場合、それを実現しながら、標的にならないためにどうデータを保護しつつ社員がやりたいことをできる仕組みを作るか。攻撃をしかけてくる側は、日々その技術を磨いています。

イノベーションを起こすスキル

――SoEやビジネススタイルを理解して、イノベーションを起こせるスキルを得るには、何が必要か。

 会社全体としてデジタル変革を起こそうと考えている場合には、3つの要素が重要です。まず最初に、CEOを含む経営幹部とともにデジタル戦略を明確にすること。2つ目が、会社全体で協業するという精神をもっと植え付けること。競争に打ち勝ち、成功を収めるためには、たとえ縦割りの状況でも部門間をまたがった形での協業体制を組むことが重要です。

 3つ目は、もっとデジタルスキルを身につけるプログラムを展開することです。たとえばSoRに関わっているエンジニアがたくさんいる会社であれば、イノベーションを生むことができるようなプログラムによる人材育成が必要です。

 今はまったく異なる業種の会社が競合となることもあるので、新しい事業をイノベーションを伴って展開しているところにやられてしまいます。そういう会社がどんどん生まれてきています。

――戦術レベルではどのようなことをしたらよいか。

 SoR系のエンジニアをいかにSoE系に変革させるのか、これは社員、まさにワークフォースそのものの変革です。そして、これはとても難しい作業です。そこで、会社としては会社が次に求めるスキルはどんなスキルであるかということを明確に洗い出すということ、そしてそれをどういった流れで実現していくのかということを明確にして、それを社員に伝えることが重要です。

 Avanadeのケースでは、Exchangeのメールをうまく運用してくれるグループを持っていました。ただ、そういった作業は社内ではなく、アウトソースで十分であるというタイミングが来たわけです。そのときに、私はそのチームに次のように言いました。

 「あなたたちには選択肢があります。新しい技術を身につけたいと思う方はそのトレーニングに参加して、新しい旅にともに出ましょう。もし“自分はちょっと…”と思う方がいれば、それでよし。次の職を探すお手伝いをしましょう」と。そのようにきちんとどういうスキルが必要かということを明確にし、それを社員に伝える。そして去りたい方は引き留めないということが重要です。

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