デジタル未来からの手紙

AIやIoTによる「スマート農業」への道程--ロボット化で目指す“人手ゼロ” - (page 5)

林 雅之

2017-02-06 07:00

 2020年度時点における地域IoT実装に関連する経済効果では、地域実装がもたらす効果では経済波及効果4兆9000億円、雇⽤創出効果45万⼈、ICT分野に及ぼす効果ではICT投資増加額が1兆1000億円、ICT雇用創出効果が5万人という。

 特に、農林水産業のICT分野に及ぼす効果では、ICT投資増加額の1兆1000億円のうち4200億円、ICT雇用創出効果の5万人のうち1万8400人と、他の産業とくらべても大きな効果が見込まれると期待されている。

2016.12
出所:総務省 「地域IoT実装推進ロードマップ」及び「ロードマップの実現に向けた第一次提言」 2016.12

 農業分野は、高齢化、人手不足をはじめ、さまざまな課題が山積しており、他の産業分野と比較してもICTの利活用が遅れているという指摘も多い。こういった状況だからこそ、AIやIoTの技術を活用することで、生産性向上や新しい産業モデルの創出などが期待される。筆者自身も定年退職を迎えるころには、AIやIoT技術を活用しつつ、農業に取り組んでみたいと考えている。

林 雅之
国際大学GLOCOM客員研究員(NTTコミュニケーションズ勤務)。NTTコミュニケーションズで、事業計画、外資系企業や公共機関の営業、市場開発などの業務を担当。政府のクラウドおよび情報通信政策関連案件の担当を経て、2011年6月よりクラウドサービスの開発企画、マーケティング、広報・宣伝に従事。一般社団法人クラウド利用促進機構(CUPA) アドバイザー。著書多数。

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