「Raspberry Pi 4」を使った「Mastodon」サーバー--立ち上げに必要なものと手順

Jason Cipriani (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2023-01-18 07:30

 筆者は約15年にわたってTwitterを毎日使ってきた。計り知れないほど有益なツールであり、仕事で重宝したが、もっと重要なのは、人脈作りのツールとして新しいフリーランスの仕事を得るのに役立った点だ。筆者のフリーランスの仕事の約80%は、Twitterでやりとりした人や出会った人からもらったものだと思う。

 しかし、多くの人がお気づきのはずだが、Twitterはこのところ少し混乱している。筆者はそんなことに労力や時間を費やしたくない。だが、他のTwitter中毒の友人たちと同じように、筆者も簡単にTwitterをやめることはできない。

 Twitterに代わるものが必要だ。現在のところ、それは「Mastodon」のように思える。

 厳密に言うと、筆者はMastodonが2018年に最初に公開されたときにアカウントを取得したが、念のために再びサインインした数カ月前まで、そのアカウントは休眠状態だった。

 Mastodonは、参加するサーバーを選択しなければならない点が分かりにくい。また、サーバーによって、ルールやモデレーションポリシー、さらにはテーマが多少異なる場合がある。しかし、それは自前のMastodonサーバーの立ち上げが可能という意味でもある。

 そのため、筆者は本当にTwitterから離れるのなら、自分のMastodon体験のすべてを所有したいと思った。参加したサーバーの管理者が不正を働く可能性や、そのサーバーが運用に必要な資金を確保できなくなる可能性について心配したくない。自分が管理者になりたいと思う。それなら、サーバーの運用継続は自分次第だ。

 初めは、毎月わずかな料金でMastodonインスタンスをホストしてくれるホスティングプロバイダーを探してみた。残念ながら、そうしたプロバイダーはすべて、サインアップが殺到しているために、新規受け付けを停止しているようだ。

 そこで、Mastodonサーバーを自宅で運用する方法を探し始めた。最初に考えたのは、SynologyのNASで「Docker」コンテナーを使用する方法だが、最終的には、放置していた予備の「Raspberry Pi 4」を再利用することにした。以前はこれを使って、「Pi hole」広告ブロッカーと「Homebridge」を実行していた。Homebridgeは「HomeKit」非対応デバイスをHomeKitで制御するためのソフトウェアだ。現在は両方のタスクをNASで処理している。こうして、MastodonをPiにインストールする試みのプロセスが始まった。

 以下では、最終的にうまくいった方法を解説するとともに、筆者が利用したガイドへのリンクを掲載し、自分も試してみたいという人のために、いくつかアドバイスする。

これまでの状況

 独自のインスタンスを立ち上げる方法を説明する前に、これだけは言っておきたい。カスタムドメイン名付きの自前のMastodonサーバーを立ち上げて3週間が経過したが、何も後悔していない。自分の全データを含め、体験全体を所有しており、そのすべてが自宅の地下室に保存されていると考えると、ある種の解放感がある。

 サーバーが稼働すると、Mastodon.socialJourna.hostを使っていたときと同じようにMastodonを使用できるようになった。実際のところ、筆者は両方のアカウントを自分がホストしているアカウント@mrcippy@mrcippy.xyzにリダイレクトした。アカウントをあるサーバーから別のサーバーに移すのは大変なプロセスではないが、改善の余地はある。これについては、「How do I move to a different server?」(別のサーバーに移行する方法)を参照してほしい。

 アカウントを移行したことで、すべてのフォロワーを維持することができたが(フォロワーは数時間をかけて段階的に表示されていった)、さかのぼって、前にフォローしていた人全員を手動でフォローしなければならなかった。すべてのフォロワーの移行を完了するのに、約1時間かかった。しかし、古いアカウントのアーカイブを作成していたら(投稿、フォロー、ブースト、お気に入りなどが含まれる)、その情報をアカウントにインポートできた可能性があり、サーバーの切り替えにこれほど手間はかからなかっただろう。

 アカウントの移行を別にすれば、他は中断のない体験だった。写真動画の投稿を含め、タイムラインの読み込みの速さには大いに感心した。フォローしている人の数が増え続けているため、個人のタイムラインに表示される投稿だけでなく、それによって作成されるローカルフィードや連合フィードに表示される投稿も増えているにもかかわらず、非常に高速だ。

 Pi 4はこれまでのところ、シングルユーザーインスタンスの実行に関して十二分の性能を発揮している。3人以上のユーザーで実行しても問題なさそうだが、それ以上の無理はさせたくない。

必要なもの

  • 2GB以上のメモリーを搭載したRaspberry Pi 4。
  • microSDカード。容量は大きいほどいい。筆者は256GBのカードを使用した。
  • Raspberry Pi 4用のUSB-C電源。
  • 独自のドメイン。筆者はCloudflareを使って購入したが、どこで買っても構わない。
  • インストール、トラブルシューティング、再インストール(必要な場合)のために数時間を確保。

 何らかのRaspberry Piプロジェクトをすぐに開始したい人が直面する最悪の事態は、Raspberry Piの品切れだ。しばらく在庫が不足しており、米Amazonに掲載されている製品は控えめに言っても高価すぎる。辛抱強く待てるなら、rpilocator.comの在庫確認ツールを使用して、手頃な価格のPi 4を見つけることをお薦めする。

 理想的なのは、使われておらず他に利用可能なRaspberry Piを持っているという、筆者と同じ状態だ。

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