NetBeans 6.0ではこの他にもJavaの開発効率を向上させるための様々な新機能を提供している。
プロファイラ
プロファイラはこれまでも拡張モジュールをインストールすることで利用可能だったが、NetBeans 6.0からは標準搭載されるようになった。ツールバーからワンタッチで起動することができ、以下のようなプロファイル結果を得ることができる。

プロファイラは開発中に頻繁に利用する機能ではないが、いざ必要になったときに標準機能として利用できるというのは大きい。また、Webアプリケーションのプロファイルを取ることも可能だ。
ローカルヒストリ
ローカルヒストリとはファイルの更新履歴を記録しておき、任意の時点の内容との差分を表示したり、ロールバックを可能とする機能で、Eclipseはもちろん他の多くのIDEには標準搭載されている機能だ。NetBeansでは5.5までこのローカルヒストリー機能が存在しなかったが、6.0でようやく搭載されることとなった。

上記の通り、NetBeans 6.0ではJavaエディタやその周辺機能が大きく改善されており、Javaのコーディング効率という点でEclipseに匹敵しうる進化を遂げている。さらにGUIアプリケーション開発からエンタープライズアプリケーション開発まで幅広く支援する豊富な機能の活用によってもたらされる開発生産性はもはやEclipseを凌駕していると言っても過言ではないはずだ。
開発ツールがもたらす生産性は開発者の習熟度によっても大きく左右されるため、NetBeans 6.0が正式にリリースされてもすぐにNetBeansに乗り換えようというユーザは少ないかもしれない。しかし最新のJava仕様をいちはやくサポートし、豊富な機能とEclipseに匹敵するエディタを備えたNetBeansを試してみない手はないだろう。