日立情報システムズ(日立情報)は3月25日、自治体向けSaaS型住民情報システム「e-ADWORLD2/SaaS」が「ASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定制度」に認定されたことを発表した。
今回のe-ADWORLD2/SaaSの認定は、2009年5月に認定された「e-CYDEEN/電子入札ASP」に続いての認定取得になる。今回同時に取得した「公共施設予約ASPサービス」を含めて3種類のサービスが認定されたことになる。
これらのサービスは、総務省の指針である「ASP・SaaSにおける情報セキュリティ対策ガイドライン」(PDF形式)で機密性や完全性、可用性のすべてで「高」が要求される最高レベルの「パターン1」で取得しており、高い信頼性とセキュリティを保っていることを認められたものだという。
e-ADWORLD2/SaaSは、総務省地方情報化推進室が提唱する標準仕様「地域情報プラットフォーム」に対応し、標準的な自治体業務の機能を備えたSaaS型住民情報システム。全国の自治体が進める住民サービス向上、行政事務の改革、業務の高度化と効率化による総所有コスト(TCO)削減をサポートし、豊かな街づくりを支援するという。
同時に認定された公共施設予約ASPサービスは、文化会館やスポーツ施設、ホール、会議室といったさまざまな公共施設での予約申し込みや受け付け、抽選、精算、集計といった機能を提供するASP型サービス。抽選や予約、精算、集計などの業務負荷を軽減し、利用者サービスの向上が図れるとしている。
ASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定制度は、マルチメディア振興センターがASPやSaaSの普及促進を目的として2008年4月に設立した認定制度。ASPやSaaSの利用を考えている企業や地方公共団体などが安心して利用できるように、安全や信頼性の情報開示基準を満たしているサービスを認定する。
同制度で認定されたサービスは、品質やセキュリティ、サポートなど、安全や信頼性にかかる実施水準や状態に関する情報が事業者から適切に開示されるため、ユーザーはこれらの情報を参照することで、サービスと事業者の評価選択などが容易になるという。
事業者にとってはユーザー獲得の機会が拡大し、社会にとってはASPやSaaSの普及に伴う情報通信システムの活用で生産性向上、経済成長につながるとしている。現時点で94サービスが認定されている。