(5)企業でのモバイルとソーシャルの優先
モバイル端末の普及やソーシャルメディアの浸透具合から、企業はモバイルやソーシャル基盤向けのアプリケーションの設計を進めることになる。だが、これは「モバイルやソーシャルも視野に入れて」というものではないと説明する。
つまり、まずは優先的にモバイルやソーシャル環境向けに開発し、その次に従来の各基盤向けに開発する、もしくは従来の環境をまったくサポートすることなく開発していくという事態が起きると予測している。
加えて、コンシューマライゼーションの流れは加速し、企業でも一般のユーザーがモバイルアプリで体験しているような高度なユーザー体験を体験できるようになると言及。同時にモバイルやソーシャルITの管理は、端末そのものの管理や保護ではなく、むしろユーザー体験を損なわずにモバイルのアプリやデータを管理して、そのセキュリティを確保することになるだろうと予測している。
(6)DevOpsの台頭
CA Technologiesによれば、世界中のあらゆる機器でインテリジェントなコンピューティングが新しい環境に進んでいるという。この状況は非常に複雑であるために、コードを書く段階から、すでにその先にある運用のことを考慮しなければならない、という環境が出てくると説明する。
アジャイルへの移行は、開発やテスト、品質管理というさまざまな職種の担当者がひとつにまとまることで、DevOpsは経験が主導する設計を推進していくことになると説明している。このため、最高情報責任者(CIO)は端末管理が減る一方で、アプリケーションの管理にさらに気を遣うことになると予想している。さまざまなサービスがクラウドに移行するにつれ、エンドユーザーはインフラ自体の監視に興味を示さなくなるだろうともしている。
これらのことから、DevOpsでITILのような伝統的なフレームワークはさらに構成を変化させる必要があるだろうと言及している。ITILのような伝統的なフレームワークにある最も価値のある概念を引き出し、最新のアジャイル型開発に適合させていくことになるという。こうした現状からクラウド、モビリティ、DevOpsは業界でのひとつの潮流になりつつあると表現している。