BIの記述が正しいとするならば、フーバーのGoogle Xへの異動は、結果を出せない責任を取らされたものということになろう。10年の在籍年数を誇る古参幹部でも、結果が伴わなければ容赦しない、というペイジの厳しさも伝わってくるようだ。
「ムーンショット」のような夢のあること(絵空事?)を奨励しながら——より正確には、奨励する姿勢を外部にもアピールしながら、同時に足下の組織運営では、障害となりそうな要素をためらいなく取り除いていく。それがしっかりとした計算ずくでなされたものか、それとも比較的無意識でなされたことなのか。
この点についてはいまのところ知る術もない。
もし、そんなしたたかさが天性のものであるのなら、ラリー・ペイジはかなりの才能に恵まれた名経営者ということになる。つまり、相手にするライバル企業にとっては、かなり手強い敵になるということだ。
(文中敬称略、次ページに註記一覧があります)
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