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買収後の統合は“芸術の領域”:サン出身幹部が語る

大河原克行

2012-04-05 15:36

 2010年1月にOracleによるSun Microsystemsの買収が完了してから、約2年が経過した。ソフトウェアベンダーによるハードウェア事業への進出という点で、またUNIX市場を牽引してきたSunの買収に業界から大きな注目が集まったのは、まだ記憶に新しい。

 この間、事業の統合作業を進める一方、SPARC T4プロセッサを2011年10月に発表。SPARCサーバ製品を一新し、統合後の大きな一歩を踏み出した。

 4月4日から開催された「Oracle OpenWorld Tokyo 2012」にあわせて来日したSPARCシステムの開発責任者である、米OracleのMassod Heydari氏(SPARCシステムズ担当シニアバイスプレジデント)にSPARC事業の取り組みについて聞いた。

Ellison氏自ら、SPARCとSolarisに強くコミット

――OracleによるSun Microsystemsの買収から約2年が経過しました。今回のOracle OpenWorld Tokyo 2012の基調講演でも、システムズ事業を統括するエグゼグティブバイスプレジデントのJohn Fowler氏が「2年前には混乱があった」と当時を振り返っていましたが、業界内からは、その行方に大きな注目が集っていました。この2年間はSPARCサーバ事業にとって、どんな期間でしたか。
写真1 米OracleでSPARCシステムズ担当シニアバイスプレジデントを務めるMassod Heydari氏

Heydari 私は、Oracleに買収される前からSunに所属していましたが、それ以前にDECに所属していました。その後DECはCompaqに買収され、そしてHewlett-Packardに買収されるというように次々と会社が変わってきました。その点では何度も買収を経験しているというわけです(笑)。過去に私が経験した企業における数々の買収のやり方と、OracleによるSunの買収には、大きな違いがありました。

 それは、CEO(=Larry Ellison氏)自らがSunの主要製品であるSPARCおよびSolarisに強くコミットをし、多額の投資をする姿勢を明確にしたという点です。買収以前は、Sunは多額の投資が行えない状況にあり、どうしても投資する分野を絞り込まざるを得なかった。そうした状況が大きく改善されました。

 Oracleは、過去5年間で80社以上を買収しています。この中で明確なのは、買収に関してOracleは「芸術(アート)」と言えるほど精通している。なぜ「芸術」だと言えるのか。それは他社に教えることができない技能だと言えるからです。

 私が経験した過去の買収と比較して、もう一つ指摘できるのは、決断力があったことです。これまでの私の経験では、現状を整理することや、今後何をやるのか、何をやらないのかということを決断するのに時間がかかっていた。

 しかし、OracleによるSunの統合ではすべてにおいて決断する時間が早かった。オペレーションプロセスの統合をはじめ、体制、組織、サプライチェーンも重複部分がないように排除をした。これも迅速に行われました。

 私自身、Sun Microsystems当時と同じ上司に業務報告を行っています。システム設計においてもLarry(=Ellison氏)に直接報告を行っています。私は、統合の作業において難しいことは何らなかったと判断しています。もちろん、財務的な責任は、私がかつて経験した会社に比べて厳格になっていますが、それは困難ではありません。そして、もう一つ理由としてあげられるのは、重複する部分がなく、補完する技術を持っていたということです。

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