三国大洋のスクラップブック

コラテラルダメージ--新たな垂直統合の影響と新しい捉え方の“枠組み” - (page 3)

三国大洋

2014-03-10 07:30

 Clayton Christensenの『The Innovator's Dilemma』が世に出てからもう15年以上が経つ(同書の刊行は1997年)。あれで、非常にざっくりいうと「当初はちっぽけに思えた(潜在)競合相手でも、決してなめてかかってはいけない」といったメッセージが広まったかと思う。

 また、その後に実際に起こった出来事――代表例は、iPhoneの登場とその影響を被ったNokiaやBlackBerry、Microsoft(少なくともWindows Mobile)の凋落だろうか――を通じてChristensenの考えの正しさが裏付けられかにも思える。

 だが、『The Innovator's Dilemma』に依るモノの捉え方(枠組み)だけでは手に負えない類の事象が、この15年以上の間に随分と出てきているのではないか。「フレネミー(“frienemy”)」のような言葉が登場、定着したにしても、そうした概念を実際に役立てるにはどうしたらいいのか…。Malikの指摘を読んで、そんなことを感じた次第である。

(敬称略)

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