Salesforceは「Google Cloud Platform」を使用してグローバルに拡大し、自社のCRMツールを「G Suite」や「Google Analytics」と統合する計画を明らかにした。
Salesforceの「Dreamforce」カンファレンスで、このニュースとともに、対象となるSalesforceの顧客企業に対して、GoogleがG Suiteライセンスを1年間無料で提供することも発表された。
Salesforceは既に「Amazon Web Services」(AWS)と強固な提携関係にあり、今後より多くのインフラストラクチャをAWSに移行するとしている。今回のGoogle Cloudとの提携により、Salesforceはマルチクラウドオプションのほか、アナリティクス分野での結びつきも得ることができる。Salesforceは2016年、AWSを推奨インフラストラクチャプロバイダーに指定した。MicrosoftとSalesforceもパートナーであり、時にフレネミーである。
Google CloudとSalesforceの提携により、主に以下のことが実現する。
- SalesforceはGoogle Cloudを推奨クラウドプロバイダーに指定した。Salesforceは中核的なサービスにGoogle Cloud Platformを利用し、グローバルなインフラストラクチャの展開を実現していく。
- G SuiteとSalesforceのCRMプラットフォームが統合され、コラボレーションツールやSalesforceの「Lightning」と連携される。
- Salesforceの「Quip」が「Gmail」や「Hangouts Meet」「Google Calendar」などのサービスと連携する。Quipの「Live Apps」を「Google Drive」や「Google Calendar」と組み合わせて利用できるようになる。Hangoutsとの統合により、顧客アカウントの詳細や情報をSalesforce CRMから直接利用できるようになる。
- 「Salesforce Marketing Cloud」と「Google Analytics 360」が統合され、1つのダッシュボードで利用可能になる。「Salesforce Sales Cloud」も統合される。
Google Cloud Platformの責任者Diane Greene氏とSalesforceのCEO Marc Benioff氏
マーケターの視点から見ると、SalesforceとGoogle Analyticsの統合により、広告データを顧客情報に結びつけて、リードや広告支出の効果をより優れた形で見ていくことが可能になる。
GoogleはSalesforceを推奨CRMプロバイダーとして利用する。一方、SalesforceはG Suiteを推奨電子メールおよび生産性プロバイダーとして利用していく。
Salesforceによると、G Suiteとのいくつかの統合機能は既に提供されているが、さらなる連携機能は2018年に提供予定だという。Quip Live AppsとGoogle Driveの統合、Google Analytics 360とSalesforceの統合は2018年前半に実現する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。