ネット有料相談サービスについては、「ネット有料相談サービスに中国人は金を落とす」という記事で書いたのでそちらも併せて読んでほしい。また最新のテックトレンドをテキストや音声や映像などで有料会員限定で配信するサービスも一定の人気を得ている。
有料情報サービスがテックトレンド最先端の北京・上海・広州・深セン(「北上広」という略称がある)などの地域ばかりで読まれていると誤解してはいないだろうか。トレンドから取り残されまい、何かの機会に最新のテックトレンドを提供する企業に転職したいという、内陸を含めた中国全土の野望ある人々もまた、有料情報サービスを熱心に購読している。例えば昨年登場し話題となった無人コンビニは多くの内陸の都市には進出すらしていない。
上海などで限定的に実験的に展開されるさまざまな試みは、内陸の都市でのリリースは遠い未来か、ないしはリリースされないまま消えてしまうかもしれない。そんな内陸での土地での就業と生活をしつつも、金を払ってでも上海などのトレンドをライブ感覚で知ろうとしている貪欲な人々がいるのだ。
- 山谷剛史(やまやたけし)
- フリーランスライター
- 2002年より中国雲南省昆明市を拠点に活動。中国、インド、アセアンのITや消費トレンドをIT系メディア・経済系メディア・トレンド誌などに執筆。メディア出演、講演も行う。著書に「日本人が知らない中国ネットトレンド2014 」「新しい中国人 ネットで団結する若者たち 」など。