Hewlett Packard Enterprise(HPE)が、クラウドアプリケーションもオンプレミスアプリケーションも実行できる「Kubernetes」ベースのコンテナプラットフォーム「HPE Container Platform」を発表した。HPE Container Platformによって、顧客はどのパブリッククラウドでも、エッジでも、ベアメタルあるいは仮想化されたインフラで動く新規、既存のアプリ向けのアプリケーションの開発を加速させることができる。
主要なクラウドプロバイダーの多くは、Kubernetes管理ツールやインスタンスを保有している。また、Red Hatを買収したIBMがハイブリッドクラウドのデプロイメントとそれに伴うコンテナ管理で強力な足場を築いていることなどから、表面的に見れば、HPE Container Platformは困難に直面するかもしれない。
HPEは10月、あらゆる製品を通じた全面的なas a Service(アズ・ア・サービス)企業への移行に向けて注力していく計画の概要を明らかにしたが、HPE Container Platformについては、2つの観点から差別化が可能だとみているようだ。まず、HPE Container Platformは100%オープンソースのKubernetesで実現するとしている。また、HPE Container Platformは、複数の環境を横断して利用できるとともに、単一の管理用レイヤーを提供できる。
HPEでハイブリッドIT担当最高技術責任者(CTO)を務めるKumar Sreekanti氏は、HPE Container Platformは「データに近づいて」、デプロイメントとコスト削減の実現を目指すと述べた。また同氏は、「『BlueData』を利用すれば、顧客は5種類の異なるクラスターを管理しないですむ」と説明している。
HPE Container Platformの開発は、BlueDataの買収と、MapRのビジネス資産の買収によって実現したイノベーションをベースに構築されている。
HPEは、HPE Container Platformが、パブリッククラウドアプリケーションでも非クラウドアプリケーションでも利用できることで、コンテナが無秩序に増加するスプロールやコスト削減にも対応できると考えているようだ。
主なポイントは以下の通り。
- HPE Container PlatformはBlueDataのソフトウェアをコンテナ管理のコントロールプレーンとして利用する。
- MapRはコンテナの分散ファイルストア、オブジェクトストアであり、Kubernetesはコンテナオーケストレーションのためのものだ。
- 非クラウドネイティブのモノリシックなアプリケーションをモダナイズする。また、1度アプリケーションを構築すればどこでも実行できるようにする機能を提供する。
- HPE Container Platformにはより迅速にコードをリリースするためのツールがある。
- HPE Container Platformのソフトウェアは2020年の早い時期から発注可能になり、HPEによるサポートサービスやコンサルティングなども提供される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。