データ管理分野の思想的リーダーらによると、2022年にエンタープライズデータについて語る際、われわれは新たな用語を使うようになっているという。
また、最高技術責任者(CTO)やITマネージャーもそのレベルにかかわらず、自社の本番ユースケースを語る際に、「コードとしてのデータ」や、「ジャストインタイム」データアナリティクスといった用語を定義したり、試用してみるようになるという。
さらに、データ管理分野では人工知能(AI)の活用が進み、コールセンターが顧客からより適切な情報を引き出せるようになったり、サプライチェーンのギャップを埋められるようになったり、ヘルスケアサービスをローカル環境とクラウド上の双方で強化できるようになる。
以下では、2022年のIT分野におけるデータ管理面で起こると考えられる物事について、さまざまな企業幹部の意見を紹介する。
「コードとしてのデータ」という言葉を頻繁に耳にするようになる
Infrastructure as Code(IaC)、すなわちインフラの自動的なデプロイに向けた機運が高まっている。しかし、インフラやアプリケーションはデータがなければ、ほとんど何の価値ももたらさない。組織は、AI/機械学習(ML)モデルの開発やテスト、分析、構築に向け、データを動的に複製、配布できるようにするとともに、規制当局の要求を満たすために、作成したコピーを要求に応じて廃棄できるようにしておく必要がある。マシンがより多くのデータを生成するようになる中、データを手作業で管理するのは不可能になる。このため、IT組織はデータをインフラやアプリケーションとして、動的かつ自動的に扱えるようにする必要がある。
--Stephen Manley氏(DruvaのCTO)
AIが顧客とのやり取りの行間を読み取るようになる
2022年における顧客サービス分野のデータ管理ではAIを活用し、顧客とコンタクトセンターの担当者が交わした会話すべての中に潜んでいるデータを読み解くという大きなトレンドが訪れるだろう。AIは以前から、こうした会話のすべてを振り返るために利用されているが、同分野のベンダーら(GenesysやNICE、Twilio、Cisco Systemsなど)はいずれも、これをユースケースとして積極的に押し出しており、営業やマーケティングのソシューリョンの提供に向けた飛躍台として利用してもいる。これは彼らにとって大きな市場となる。同分野では数多くの企業買収が実施されてきており、Twilioによる30億ドル(約3500億円)でのSegment買収は特に注目を集めた。
--Max Ball氏(Forrester Researchのプリンシパルアナリスト)