
Google Glassのデザインを担当したイザベル・オルソンは、スマートフォンの利用実態を見かねて「なんとかしなくっちゃ」と奮起
第一点目のアンチ・スマートフォンについて、スマートフォンの普及はユーザーの注意を散漫にさせることが増えたという問題が発生。開発者らは、その解決策としてGoogle Glassを位置付けているという点が重要だ。
インダストリアル・デザインを担当したイザベル・オルソンは「西海岸にいたときの話だが、サンフランシスコ市街と本社の間を往復するシャトルバスの発着場所にいくと、スマートフォンの画面をいじっている人間が10人も15人も並んでいるのを目にして、『これはなんとかしなくちゃいけない』とひらめいた」などと語っている。
なお、オルソンはグーグルに入社する前、イヴ・ビーアーのデザイン・スタジオに居たとある。つまり、「One Laptop Per Child」のパソコンや、JawboneのスピーカーやリストバンドのUp、それに最近ではOUYAのゲームコンソールなどを手がけたフューズ・プロジェクトに所属していたのだろう。
二点目のiPhone対応については、このご時世だから当然といえば当然といえるかもしれない。それでも別の見方をすると、それは「iPhoneの中抜き」ではないか。iPhoneは単にウェブ(あるいはグーグルのクラウド)とGoogle Glassをつなぐ物理的なポイントのひとつに過ぎなくなり、もっとも価値のある部分はグーグルの出すiOSアプリを経由してGoogle Glassとウェブとの間で行き来することになるというシナリオだ。
実際、グーグルがすでに実装している「ナレッジグラフ」や「Google Now」などの情報を、Google Glassの画面上に表示することが想定されているようだ。そうなると、ウェブサービスの力——アップルが地図サービスで露呈してしまった弱点の部分——の力量がますます問われることになるはず。
iWatchの焦点は「いつ出るか」
一方、「アップルが腕時計型情報端末(iWatch)の開発を進めている」という話も、NYT、WSJ、Bloombergといったメディアが今月に入って軒並み報じている。いずれも、例によって「事情に詳しい関係者」の話ではあるが。