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記事まとめ「テレワーク常態化で見えたこと」
A.T. カーニー「2020年のIT」

カスタム開発減少、アウトソーシング増加、IT部門のスキル不足--2020年の課題と解決策

A.T.カーニー 戦略ITプラクティス 監訳:東京オフィス プリンシパル 安茂 義洋

2014-08-20 07:00

 (編集部注:第1回では、A.T. カーニーが実施した調査で、ユーザー企業によるIT活用のニーズが高まる「需要サイド」の話を展開した。2回目は、ベンダーなど「供給サイド」の観点から、話を進める。)

 現在、IT予算は抑制の傾向にあるが、A.T.カーニーの調査では、程度に差はあるものの、今後すべての業界でIT予算が増えることが示唆された(図表3)。自動車メーカーや自動車販売業では、組み込みシステムやスマートメーターなど、IT関連の商品が増加することで、今後2~3年間のIT投資が飛躍的に高まると予想される。

 ITがビジネスのコアとなっている、金融、ユーティリティ、通信、ハイテク業界においては、IT投資は過去2~3年と同程度に推移するだろう。

(図表3)
(図表3)

 例えば、装置産業の代表格といわれる銀行において、ITの技術革新はめざましく、ビジネス要件も増加の一途をたどっている。それにもかかわらず、複雑なシステム間連携を伴う旧態依然としたアプリケーションに固執しており、新商品やサービスの迅速な市場への投入は妨げられているばかりか、古いシステムの維持、運用にIT予算の大半を費やしているケースが大半だ。

 今後、多くの銀行は、ビジネス要件との平仄(ひょうそく)を合わせ、複雑なアプリケーション構造をシンプル化し、新商品やサービスの市場への投入を迅速化するため、システムアーキテクチャの見直しに着手するであろう。既に先進的な銀行は、チャネル統合や顧客データの有効活用によって、顧客経験価値の改善に取り組んでいる。

供給サイド:3つの変化

 2020年のITは、主に3つの領域において、今日のITと様変わりしていると考えられる。1つ目の変化は、標準パッケージシステムの登場によって、カスタム開発が減少し、システム開発の複雑性が大幅に改善することだ。2つ目の変化は、大規模なアウトソーシングやオフショア化が一般化することで、ユーザー企業のITオペレーションがスリム化すること。3つ目の変化は、IT要員のスキル不足が深刻化することである。

 多くの企業では、経験豊かなITのエキスパートを活用し、スキル不足の解消に迫られる。この記事の最後に記したコラム「シンプル化の利点」のメディア業界の事例は、この変化がどの程度の利益をもたらすかを示している。

 この3点について、詳細を見ていこう。今回は「1.複雑性の解消」に触れる。「2.ITオペレーションのスリム化」「3.ITスキルのギャップを埋める」については、次回解説する。

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