工藤氏 具体的に言いますと、OpenStackのコンポーネントそのものは顧客が用意するハードウェアの上で実行されます。ただし、システム全体の監視やアップグレード、異常時の対応などはPlatform9のサービスとして提供します。
OpenStackのプラットフォームとしての監視サポートも24時間、365日の体制でエンジニアが対応します。全体のシステムの管理はPlatform9が提供するクラウドサービスを通して顧客が実行します。データそのものは顧客のデータセンターに、管理はPlatform9のサービスを通すということである意味、ハイブリッドなんですね。
日本でのビジネス展開をディストリビュータとして支援するネットワールドの工藤真臣氏と三好哲生氏
――つまりデータプレーンに関しては顧客のサーバリソースを使って、コントロールプレーンの部分だけをPlatform9が提供するツールを通じて展開するということですか。
三好氏 そうです。そうすることでOpenStackの一番面倒なインストールやアップグレードをユ-ザーがやらなくても良くなるのです。
これは、笑い話なんですが、とあるOpenStackの勉強会に行ったら、インストールの部分だけで2時間も時間をかけてという話をしていることもあります。そんなところに時間をかけるならPlatform9を使えば、あっという間にOpenStackが準備できる。
本来やりたかったことはOpenStackのインストールではなくてその先にあるクラウド環境を作って、それを使って何かをしたかったはずなのに、インストールだけでそんなに手間がかかるのはちょっと。
――本末転倒だと。
三好氏 実際に先日ですが、われわれが使ってるOpenStackを2014年10月リリースの「Juno」から2015年10月リリースの「Liverty」にアップグレードをしたのですが、これはバージョンでいうと2つ上げているような感じなのです。普通のOpenStackであれば結構苦労するやり方だと思うんですが、それも数時間止まっただけで、ちゃんとアップグレードができているので、インストールだけではなくてアップグレードに対してもPlatform9の優位性がわかってもらえると思います。