
IBMの名だたる製品を振り返ってみたい。英国のIBM Hursley Museumではその歴史を垣間見ることができる。
IBMが1961年に発表した「Selectric typewriter」は、その見た目から「ゴルフボール」と呼ばれるタイプボールによって印字する製品である。このボールは表面にアルファベット88文字が付いている。
ボールを新しいものに入れ替えることで、比較的簡単にフォントなどを切り替えることができた。このボールには、1つ以上のキーが同時に押されるとタイプバーがからまるという「詰まり」を解消するメリットもあった。
当時IBMの最高経営責任者(CEO)だったThomas Watson Jr.氏は、このボールを「当社がこれまでに生み出した中で、総合的に最も際立った発明」と述べた。