「Google Cloud」の年間売上高ランレートが80億ドル(約8680億円)であるのに対して、「Amazon Web Services」(AWS)のそれは330億ドル(約3兆5800億円)を突破しているという状況が明らかになった。これは、顧客にとって検討対象となる開示情報が大きく増えたことを意味している。
今後に目を向けると、Google Cloudは動きが活発化し、同社の最高経営責任者(CEO)Thomas Kurian氏の下でシェアを増やし、有機的成長と無機的成長の両面で伸びていくだろう。一方、Microsoftは「Microsoft Azure」によって大規模な契約を獲得しているが、同社の旗艦クラウドサービスは商用クラウドサービスのカテゴリーにまとめられており、多くの情報が開示されているとは言い難い。
以下では、これら大手3社のクラウドベンダーによって最近開示された情報に目を向けたい。
AWS
AWSの2019会計年度第2四半期決算における売上高は83億8000万ドル(約9100億円)、営業利益は21億2000万ドル(約2300億円)だった。この売上高は前年同期比で37%増であり、それまでの四半期に比べて伸びが鈍っているとして一部で懸念の声が上がったものの、年間売上高ランレートは330億ドルを突破した。
重要な点はおそらく、AWSの四半期の売上高がGoogle Cloudの年間売上高ランレートよりも大きいというところにある。Gartnerは2019年もAWSをIaaSプロバイダーのトップと位置付けている。
Amazonの最高財務責任者(CFO)Brian Olsavsky氏は以下のように述べている。
われわれのランレートは前年同期の240億ドル(約2兆6050億ドル)から330億ドルへと37%の伸びを達成した。ランレートの増加が90億ドル(約9760億円)を上回ったのは、過去を振り返ってみても2018会計年度第4四半期のみだ。ご存じのように、われわれはAWSの売上高や収入について明らかにしてきており、2015年からその内訳も公開している。そして、ドルベースの絶対額でみた成長に非常に満足しており、顧客数や利用量の増加や、エンタープライズの移行ペースの高まり、われわれのサービス、特に機械学習(ML)サービスの採用の増加を目にしている。
Olsavsky氏は以下のようにコメントしている。
- AWSでは、「MLサービス、特に『SageMaker』の採用が増えている」。
- 「データベースは『Amazon Aurora』によって推進される大規模ビジネスでもある。このためわれわれは多くの強みを目にしてきている。また、いつものように売り上げの増加をしのぐ利用の力強い増加を見ており、エンタープライズ企業の移行ペースも上がってきている。このため、パーセンテージベースでも、さらに金額ベースでも非常に強力な成長になっていると言える」